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( 3 / 9 ) ――――場所は変わって客間。
客間には相変わらず仏頂面の土方さん。大きなたんこぶ(私のせい)をつくった総悟、そして私がいる。近藤さんは外出らしい。(どうせストーカーだろ)
総悟が時々黒い笑みを浮かべこちらを見てくるのが恐い。
あとで何されるんだろ…。震えが止まらない。
土「近藤さんが下着泥棒だァ?」
コクリと私は頷く。
土「んな根拠どこにあるんだよ。」
璢「私のお気に入りの下着が無くなってた。それに…」
スッ
一枚のカードをテーブルに置く。
土沖「「?」」
ふたりはそのカードを覗き込むように見た。
―――――――――――― 璢ちゃんへェェエ
下着頂いちゃったぞ☆
勝負下着かな?可愛いぞー☆
近藤勲 ――――――――――――
土「いや待て。」
璢「なにさァ。こうやって書いてんだからあのクソゴリラが犯人なんだよ。」
土「ありえねーよ!!確かに近藤さんならやりかねねーがこれは断じて違ぇと言えるぞ!!」
璢「じゃあ誰なのよ!!私の勝負下着返せやァァァァァ!!」
土「勝負下着なのかよ。」
しばらく考え込んでいた総悟が顔を上げた。
沖「璢。」
璢「はい。(キリッ)」
先程のことをしてしまったので総悟にはもう逆らえない。
沖「これは近藤さんじゃありやせん。」
璢「どうして……!?」
沖「犯人がわざわざ名前書きやすか?」
………あ。
沖「それに近藤さんはこんなセコい真似はしやせん。やるんなら堂々と表側でしやす。」
土「いやそれ犯罪。やろうとした時点で犯罪だから。」
璢「じゃあ犯人は一体誰なんだよォォォォ。」
チクショー。あれ高かったんだぞ。少ない金崩して買ったんだぞ。
土「お前ふんどし仮面知らねーのか?」
璢「……ふんどし仮面?」 [ ← ] [ もどる ] [ → ] |
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