019
( 2 / 6 ) 璢「ん……?」
昔の夢か。あれは。久しぶりに辰馬兄に会ったから辰馬兄の夢見ちゃったよ、オイ。ショックだなァ。
辰「あまりにも暑いもんじゃけー、昔のことが走馬灯のように駆けめぐりかけたぜよ。何とか助かったってのに。危なか〜。」
辰馬兄はひとりで喋ってる。ってか助かったの?
銀「助かっただァ?コレのどこが助かったってんだよ…。」
ジリジリと太陽が私達の体温をあげていく。どうやらここは熱帯地らしい。
銀「こんな一面ばばあの肌みてーな星に不時着しちまってどうしろってんだ?なんで太陽が二つもあんだよ。金玉かコノヤロー。
大体テメーが舵折らなきゃこんなことにはならなかったんだぞ。」
辰「アッハッハッハッ。前回のことなんか忘れたぜよ!男は前だけ見て生きてくもんろー。」
銀「なーにすっとぼけてんだコノ毛玉ァ!!」
璢「こんな暑いのに騒がないィィ!!」
新「神楽ちゃん大丈夫?キミは元々日の光に弱いんだからね。」
神「大丈夫アルヨ。傘があれば平気だヨ。
でも喉かわいたからちょっとあっちの川で水飲んでくるネ。」
璢「あ、神楽ァ。私の分もよろしく。」
神「任せるヨロシ。」
新「任しちゃダメェェェ!!川ってどこ!?イカンイカンイカン!その川渡ったらダメだよォォ!!」
ずりずり
神楽は新八によって強制的に戻された。
神「とっつァん、もう勘弁してくれ。俺ァボクシングなんてもうどーでもいいんだ。水が飲みてーんだよ。」
新「誰がとっつァんかァ!銀さんヤバイよ!!神楽ちゃんが三途の川を渡ろうとしてる!!」
銀「おーい。璢ィ。大丈夫かァ?」
ぺちぺち
銀兄が私の頬を軽く叩く。
璢「ダメだよ、とっつァん。おいらウォーター飲まねェとボクシング勝てねー。」
銀「あ、ダメだこりゃ。目がすわっちゃってる。」
よいしょっとおぶられる。
銀「しょーがねーな。あっちの川で水飲ましてくらァ。」
新「お前も見えてんのかィィ!!あーもうダメだ!誰も信用できねー!おしまいだァァ!!」
そんなときだった。空から船が浮いている音がした。
助けがきたのかな?ってか助けてほしい。 [ ← ] [ もどる ] [ → ] |
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