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土「てめーにもいくつか質問してーが、まずそこの女からだな。」
ギロリと瞳孔が開いた目で私を睨んでくる。
いつも瞳孔開いてるとか…。目が疲れそう。
するとチャキッと刀を構える音がする。わたしもその音に反応し構える。
土「てめーどうして真剣持ち歩いてんだ?攘夷志士関係だからか、それともテロリストだから。」
あっ。
やばァァァァァァァァい!!!璢ちゃん大大大大ピィィンチ!!つい戦いたくて勝手に剣抜いたけど、そういえば御時世、廃刀令でてましたよねェー!?完全にそこ忘れてたよーー!!!
璢「あっ………と。えぇと…。」
しかしここでテロリストだからと言ったら、桂の思い通り。今日から晴れて本物のテロリストになってしまう。それは絶対に嫌だ!!!
璢「私はテロリストでもないし攘夷志士でもない!!」
土「ハッ、まあいい。屯所でたっぷり話聞いてや「土方さん、危ないですぜ。」!」
ドゴンッ
土「うおわァァァ!!」
栗色頭の男がバズーカを私達に目掛けて打ってきた。でも明らかに瞳孔野郎だった気がする。
沖「生きてやすか。土方さん。」 土「バカヤロー!!おっ死ぬところだったぜ!!」
沖「チッ。しくじったか。」
土「しくじったって何だ!!オイッ!こっち見ろオイッ!!」
沖「あーあー。こんなことやってる間にテロリスト逃げちまったぜィ。」
土「てめーのせいだろ!!追い掛けるぞ!!」
土方達はテロリストが逃げたであろう方向を走って行った。
――――――――…………
璢「ごめん、銀兄ィ。やっぱり自分の戦血にはまだ勝てなや。さっき本能に自我を呑まれそうになっちゃった。」
銀兄は大きな手を私の頭に乗せ、乱暴に撫でた。
銀「なァに弱気になってんだよ、璢らしくねーな。さっきのは"必要"な戦いだったじゃねーか。お前ェは俺を助けてくれたじゃねーか。無理にセーブするんじゃねえ。
お前ェはお前ェの武士道を貫けばいんだよ。」
璢「わたしの武士道…かァ。」
わたしの武士道。それはただひとつ。
『自分ェが護りたいものは腕や足がもげよおが魂が折れよおがこの手で刀で護る。』
これはあの頃と変わんないよ。銀兄。
璢「…ってかその頭、やばくない?」
銀「あん?」
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