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桂「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ、敵はおろか味方からも恐れられた武神…。


坂田銀時、美菅原璢。我等と共に再び天人と戦おうではないか。」


新八は目を見開きこちらを見る。


新「………銀さん、璢さん。アンタら攘夷戦争に参加してたんですか。」


銀璢「「………。」」


桂「戦が終わると共に姿を消したがな。お前らの考える事は昔からよく分からん。」


銀「俺ァ派手な喧嘩は好きだがテロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの。」


璢「それに私達の戦はもう終わった。何もすることはないよ。」


桂「ヅラ兄じゃない小太兄だ。」


銀「うわァ。なに自分で小太兄とか言ってんの。ロリですか。ロリなんですかコノヤロー。」


桂「ロリではない桂だ。あと俺はロリより人妻のほうがいい。」


銀「うっせーよ。てめェロリの良さわかんねェのか。璢の良さがわかんねェのかァ?」


新「アンタら何の話してんの!!」


一息つき、


桂「俺達の戦はまだ終わってなどいない。貴様らの中にまだ残っていよう銀時。……なあ?璢。」


璢「ふん。」


新「?」


ヅラ兄め、余計なこと言いやがって。殴りたい。原形留めないぐらい殴りたい。
 
 
 
 
殺気のこもった視線をヅラ兄にプレゼントした。


桂「……国を憂い共に戦った同士(なかま)達の命を奪っていった幕府を天人に対する怨嗟の念が…。


天人を掃討しこの腐った国を立て直す。我等生き残った者が死んでいった奴らにしてやれるのはそれぐらいだろう。


我等の次なる攘夷の標的はターミナル。


天人を召喚するあの忌まわしき塔を破壊し、奴等を江戸から殲滅する。だがアレは世界の要…。容易にはおちまい。お前らの力がいる。銀時、璢。


既に我等に加担したお前らに断る道はないぞ。テロリストとして処断されたくなくば俺と来い。迷う事はなかろう。元々お前らの居場所はここだったはずだ。」


新「銀さん、璢さん…。」


と、しんみりした時だった。


バンッ


突然襖が吹っ飛び、黒い集団が入ってきた。


ザンッ


土「御用改めである。神妙しろ、テロリストども!!」


「しっ…真撰組だァっ!!」


桂「イカン逃げろォ!!」


私達は全力疾走で走り出した。


土「一人残らず討ちとれェェ!!」


ワッ

 
刀を持った黒い集団が私達を追っかけてきた。銀兄はドアを蹴り飛ばし道を作って走る。


新「なななななんなんですか。あの人ら!?」


桂「武装警察"真撰組"。反乱分子を即時に処分する対テロ用特殊部隊だ。」


その言葉を聞いた時、


ゾワッ


自分からものすごい殺気が出るのがわかった。


桂「厄介なのにつかまったな。どうしますボス?」


銀「だーれがボスだ!!お前が一番厄介なんだよ!!」


神「ヅラ。ボスなら私に任せるヨロシ。善行でも悪行でもやるからには大将やるのが私のモットーよ。」


銀「オメーは黙ってろ!!何その戦国大将みてーなモットー!!」


新「……璢さん?」


ハッとその言葉で我にかえる。


新「大丈夫ですか!?顔が真っ青ですよ!?」


璢「大丈夫大丈夫。」


銀「璢、お前ェ。」


璢「…大丈夫だよ。」


そう言いながら私の手は刀の方にあった。銀兄は気づいているのであろう。眉間にしわを寄せていた。


?「オイ。」


璢「!!」


ガキーン


銀「ぬを!!」


私は銀兄の足を蹴り下にコケさせ、銀兄を斬ろうとした剣を肩肘をつき"剣"でとめる。
 
 
土「ほォ。てめー女のくせにやるじゃねーか。」


ギリギリと刃が擦れる音がする。


璢「わたし、"女のくせに"って言う言葉が一番嫌いな、の!!」


ガキンッ


と、剣をふるい距離を離れさせる。土方は瞳孔を開いたまま楽しそうにしていた。


やばい。ちゃんと抑えられているかな。


土「そいつァ悪かったなァ。くくくっ。」


ぺっとタバコを吐き捨てる。


あっ…、警察がポイ捨てしたよ。みなさん見ましたか?警察がタバコをポイ捨てしましたよ。お前ら本当に警察かよ。


距離が大分あいてるので逃げようとした時だった。


ブォッ


璢「あっ!!」


ガキンッ


土方は璢に剣をふってきた。


土「おいおい。逃げるこたァねーだろ。せっかくの喧嘩だ。楽しもうや。」


璢「――――ッッ。」


片手でコイツの剣を抑えるのは難しい。もうひとつの剣で収えようとするが生憎もう片方は体のバランスが崩れないよう床についている。


どうしようっと悩んでいる時だった。


銀兄が剣を握ってくれて土方を圧すことができた。


銀「オイオイ。おめーホントに役人か。可愛い女の子にも手ェだすし、瞳孔開いてるし。」


 
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