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結局20万円はゴリラの手元に返された。ゴリラはなにがなんだかわかってないらしい。


そして私達は道の真ん中で正座である。


璢「チクショー。なんで私がこんなことに。」


沖「璢のせいですぜィ?」


璢「いやいや。元はといえば総悟が『いい商売やりやせんか?』って唆したらじゃない!!」


沖「ドMのあんたにはいんじゃねェの?正座。」


璢「ドMじゃないからぁぁぁあ!!」


土「うるせェよ!!黙って正座してろ!!ってもう正座崩しやがって。」


近「それぐらいにしとけ、トシ。調査の方はどうだ?」


観念(?)したのか土方一行は歩き出した。私も暇だったのでついていく。


土「潜伏したテロリスト捜すならお手のモンだが、捜し人がアレじゃあ勝手がわからん。お姫さんが何を思って家出なんざしたんだが…。」


近「人間立場が変わりゃ悩みも変わるってもんだ。俺にゃ姫さんの悩みなんて想像もつかんよ。」


璢「立場が変わったって年頃の娘には変わりないじゃん。あ、ほら最近お父さんの視線がいやらしいとか、お父さんが臭いとか。色々あるよ。」


土「年頃の娘にこんなこと思われて父さんは災難だな。」


璢「災難じゃないの、運命なの。」


土「もっとひでーよ。」


横を歩いていた総悟が何かを閃いた顔をした。


沖「江戸の町全てを正攻法で捜すなんざ無理があるぜィ。ここは一つパーティでもひらいて姫さんをおびき出しましょう!」


土「そんな日本昔話みてーな罠にひっかかるのはお前だけだ。」


沖「大丈夫でさァ土方さん。パーティはパーティでもバーベキューパーティです。」


土「何が大丈夫なんだ?お前が大丈夫か?」


璢「バーベキューパーティ!?やりたいやりたい!!」


土「自分がやりたいだけかよ!!」
 
 
 
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