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その日の満月の晩。


大きな音を立て何台ものブルドーザーが大量の土を持ってくる。行き先はもちろんあの池。


「クク…。腐れ河童。俺ももう我慢の限界だよ。池ごと土の下に埋めちゃうもんね〜。」


「でも大丈夫なんですかね。河童のたたりとか。」


「バカかお前は!河童なんているわけないだろ。ありゃただの天人だ。」


ゴゥン ゴゥン


「…ったく夜中になんでこんなことしなきゃならねーんだ。」


ゴゴゴ


ガクン



「んだオイ。止まっ…」


ブルドーザーは止まるどころか後ろに後ろにと押し戻されていた。そこには


神「私、四郎河童アル!おじさんキューリちょうだい。」


河童の恰好をした神楽がいた。


「ぎゃああああ!!」


「なにやってんだ野島の奴?


オイ、どーした?キャタピラに金玉でも巻き込まれたか!?」


ガタッ


「!!」


新「三郎河童推参!!」


ボコッ


「ぎゃあああ!!」


「なーにギャーギャー騒いでんの?キャタピラに金玉でも巻き込まれたか。


小東!ちょっと見てこっ…」


ドサッ


璢「二郎河童、参上でござる。」


チャキッと刀を鞘にしまう。もちろん峰うちですからご安心を。


「てめェ小東をよくも…!!」


璢「小東君よりもさ、自分の心配したほうがいんじゃない?」


ガッ


「!!」


思い切り首技を決められているオッさん。不細工な面よォ。


「てめーは」


銀「蝦夷は洞爺湖から参上つかまつった河童四兄弟が長男、太郎河童!!」


璢「さァ、この土地から今すぐ手を引いてもらおうかな?」


銀「さもなくば河童のたたりが…」


「かっ…勘弁してくれ。河童といえばなんだ?キューリか?好きなものを言え。俺は髪の毛はあまりないが金だけはあるぞ!」


銀「好きなもの。そーさな。」


ゴキ バキ


銀「甘いものと粋狂な奴かな…。」


男は泡を吹き意識を失った。
 
 
 
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