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「………いい?わかってる?」


冬になりすっかり日が落ちるのが早くなった頃。


古びた家に住んでいる私達は「作戦会議」をしていた。


「へィへィ、つまりこういうことだろ?


俺がそいつの家入って、んだけ?世界一大きなダイヤモンドだっけか?それを盗めばいい話。」


「お前ってやつは……。話を聞けェェ!!


ドゴッ


「ぐふっ!?」


話を聞かない銀ちゃん、通称銀の猫にアッパーを腹に喰らわせる。


「おま、ちょ、手加減しろよ……。」


「聞かない銀ちゃんが悪い。」


ぷいっと顔を逸らし怒った態度を見せる。


「ごめんごめん。じゃあ最初から。」


「もう二度はないからね。」


「はいはい。」


私達はふたり合わせて銀の猫。


名前の由来は銀ちゃんの銀色の髪に私の印象が猫(自由人)だったため。


もちろん警察は銀の猫はひとりだと思っている。それが面白くて堪らない。


そして私達は役割分担をしている。


銀ちゃんが実行に移す係、つまり怪盗さん。私は作戦を練る係、つまり影の怪盗さん。


大切なので二回いっておこう。私達はふたり合わせて銀の猫なのだ。


「まずはいつも通り無線機器持っていてね。」


そう言ってイヤホンみたいな耳にはまる小さな機器を渡した。


銀ちゃんはそれを慣れた手つきで耳にはめていく。


「それでこの家の配置なんだけど、」


「おう。」


「これが厄介でね、こう行ったら……、」


私達はこうしていくつもののお宝というお宝を盗んできた。


実は私達がお宝を盗むのには「ある理由」がある。


その「ある理由」にはお宝を盗むという項目も入っている。


私達ふたりの本業は「裏・万事屋銀ちゃん」。


おっとお喋りが過ぎたみたいだ。ここまでにしておこう。


まあまあ、そんなに焦るなよ。


物語はまだ動き出したばっかだぜ?
 
 
 
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