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ウーッ ウーッ


深夜にも関わらず騒音を撒き散らす車が数台。それらには全て共通の赤いランプがつけられていた。


車はあるひとつの家の前に止まりそして周りを黄色いテープで囲っていく。


ガチャッ


車のドアが開く。


「……ココか?例の場所は。」


「そのようですねィ。」


車、通称パトカーから出てきたのはポリス。警部補佐を勤める土方十四郎と1番巡査部長の沖田総悟である。


「しかしまあ、大層な家を選びましたねィ。も。」


「あぁ。ったく厄介なヤローだよ。」


そう言って胸ポケットからタバコを取り出し火をつけた。


「ひとまず現場を見るか。」


「そうしやしょう。」


二人は今回の現場となった「大層な家」の中へと入って行った。


中は一目でわかるぐらい豪華だった。廊下は大理石、壁は何やらキラキラと光っている。きっと最近流行りの金を混ぜた壁だろう。


奥へ進むと今回の現場に辿り着く。


「警部補佐の土方だ。」


警察手帳をそこらの奴に見せる。


「現在わかっていることは?」


「あ、はい。現在確認されていることは、やはりの仕業ということだけでして......。」
 
 
「………やっぱりねィ。」


沖田は先にわかっていたらしく深いため息をついた。


「証拠はねーのか?」


「はい、残念ながらひとつも。ただ悪ふざけで残した証拠なら。」


そう言ってそいつはビニールに入ったものを渡してきた。


そこにはこう書かれていた。


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家の主へ


こんばんは、銀の猫だ。


今回の標的はお前の家にある、あの猫型の宝石。気に入ってしまったからな。


あ、先に言っとくけど、どんな対策をしようがたくさんの人を呼ぼうが阻止はできないぜ。


観念するんだな。


P.S.ポリスヤロー、俺は捕まえられねーぞ。


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「………。こりゃあまあ大胆な挑発でィ。」


「ヤロゥ…ッッ!!ぜってぇ捕まえてやるよ!!銀の猫ォォ!!」


「土方さんそれ破らねーでくだせェよ、唯一の証拠なんでィ。」


「わかってらァ。」


土方はそれをそいつに返した。


「おい、てめー。」


「はい。」


「それ返しとけ。」


「はい、わかりました。」


彼は口角を上げ、


「ポリスヤロー。」


現場の奥深くへと消えて行った。
 
 
それの気配に気づかない二人は、また意味もないと知りながらも調査を開始する。
 
 
 
 
 
 
 
闇に溶け込む猫
 
 
 
 
 
 
 
数々の窃盗を繰り返し宝石を盗む、史上最悪な怪盗銀の猫。


決して闇に溶け込むはずのない色をした、奴の姿を目にした者は未だにいない。

 
 
 
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