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私は静かにその二人に近づいた。途中で周りの人が私を呼び止めようと声をかけていたが全て無視して。


「おっさん達。」


「あん?ンだてめー。」


近寄ったら酒の匂いがした。めちゃめちゃ臭い。


「ここで喧嘩すんなよ邪魔。」


「はあ?馬鹿かお前ァ。」


「いきなり来て邪魔だァ?」


チャキッ


チンピラ達は腰にぶら下げていた刀を抜く。周りの人は小さな悲鳴を上げた。


……こいつら攘夷志士か。


「我らが攘夷志士様に向かって偉い口の聞き方だなァ?」


「今なら謝って済むぜ?嬢ちゃんー。」


ギャハハハッと下品な笑い声。こいつらさっきまで喧嘩してただろうが。


「いいからどいてよ。みんなの迷惑。」


「こいつ、」


次の瞬間、


「!?」


ドガァァァァン


私らに向かってバズーカが飛んできた。


「総悟ォォォォ!!お前ァはなんてことしてんだゴラァァ!!」


「いやァ、やっぱ喧嘩にはバズーカかなと思いやして。」


「アホかァァァ!!今一般人いたからね!!女いたからね!!」


「……気のせいでさァ。」


「気のせいじゃねーから言ってんだろォォォォ!!」


もくもくと煙が晴れてく。


「ケホッ。」


「あ、生きてやしたぜ。」


「!!」


私は刀を持ちケホケホと咳をする。


そう、さっき来たバズーカの弾を私は刀で真っ二つに斬ったのだ。


「あ、ぶなー。死ぬとこだったわ。」


後ろを振り向くとチンピラ達は泡を噴いて気絶をしていた。


「……ださっ。」


私は真っ正面を向いた。


バチッ


なんか、目つきの悪い人と目が合った。
 
 
 
 
 
 
 
第一印象は大切
 
 
 
 
 
 
 
「やば。私刀持ってるから攘夷志士と間違えられた?」

「………おい、お前。」

「は、はい?」

「現行犯逮捕でさァ。」

「いやいや!!なんの逮捕!?」

「お巡りさんのバズーカ避けた罪。」

「どんな罪だァァァ!!」

「総悟違ェだろ!!……とにかく事情聴取だ、来い。」



 
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