※ 会話文のみ





「おい鈴音。」
「はいはい。」
「今日なんの日か知ってるか?」
「えー?8月8日?」
「そ。」
「葉っぱの日。」
「は?」
「ごめんごめん、タコの日か!」
「タコ?」
「なんでもヨーロッパの方ではデビルフィッシュとか呼ばれてたような・・・。」
「いや、そうじゃなくて、」
「あ!ひょうたんの日?」
「ひょうたん?」
「8がひょうたんの形に似てるかららしいよ。」
「へー?」
「あ、歯並びの日もあるって。」
「ググってんじゃねーよ。」
「他にもそろばんの日、」
「そうじゃねっつの!」
「え?なに?なんで怒ってんの?」
「お前もっと考えろよ。今日、なんの日だ?」
「はぁ?8月8日でしょ?」
「そうだよ。」
「やたら催促してくるあたり・・・いやでもさあ。」
「おう。」
「夜久、誕生日は明日じゃん。なに?前夜祭?」
「はぁ?!ちげーよ!今日だよ!」
「89じゃん!やく!」
「そんな都合よくねーっつーの!」
「そんなにキレること?!」
「お前知り合って何年だよ!」
「覚えづらいんだよ、紛らわしい!」
「紛らわしくねーだろ!毎年言ってんだから覚えろよ!」
「そうは言うけどね、私だって体育の日って覚えられてんだから!10月10日が必ず体育の日とは限らないでしょ!」
「しらねーよ!」
「まったく同じ言葉返しますー。」
「うっぜ!」
「夜久口悪いよ!」
「お前わざとだろ!」
「違いますー。それともなに?夜久は友達全員の誕生日覚えてるっての?」
「そりゃあ仲良い人は全員。」
「わーえらーい。」
「棒読み腹立つ。」
「はいはいおめでとうねー何歳になったのかな?」
「殴っていい?」
「なんでよ!今日凶暴じゃない?」
「お前が悪い。」
「そんな乱暴的だと女子に嫌われるよー?」
「でもお前は俺のこと好きだろ。」
「え?なにそれこわい。」
「はぁ?!」
「ちょちょ、落ち着いて?」
「苛々してんの誰のせいだと思ってんの?」
「ごめーんやりすぎたー。」
「殴らないだけ感謝しとけよ。」
「女子に対する扱いじゃない。」
「お前女子じゃねーじゃん。」
「女子だよ!ちゃんと胸もありますからー!」
「で?そうじゃねーじゃん。」
「なんて強引な話の戻し方。」
「いいから言いたいことわかんだろ。」
「でも本当勘違いしてたから、プレゼント明日になるよ。」
「・・・」
「ほんとごめん。」
「・・・いーよ、じゃあ目閉じて。」
「は?」
「いーから。」
「・・・」
「・・・」
「・・・?」
「・・・」
「?や、んぐ、」
「ごち。」
「っ!ちょっと!ここどこだと思ってんの!」
「教室。」
「場所考えなさいよ。」
「知るかよ!」
「せめてキスするなら目を閉じてる時でいいじゃん。」
「開けた瞬間とか斬新だろ?」
「斬新っつか意味不明。」
「いい顔してたよ。」
「最低!」
「いいプレゼントさんきゅ。」
「最低!」






back |

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -