朝起きたら
※酷いパラレルです※
朝起きたら、鷹臣君になっていた。
鏡に写る私、のハズの鷹臣君がものすごい表情をしている。こんな間抜けな顔した鷹臣君を見るのは初めてだ。ん、いや、鷹臣だけど私なのか、あれ、でも鷹臣君で…待て待て。
「いやああああああああ!!!!!!」
叫んだ瞬間、隣の部屋から壁を思いきり叩かれた。隣の部屋といえば私の部屋だ。
「…っ、まさか」
とてもとても嫌な予感がして、私は自分の部屋を飛び出して、隣の部屋のチャイムを連打した。
「おーい!!鷹…真冬君!違う!!!真冬!!!開けてください!!!!!」
ガチャと、鍵の開く音がして、その部屋の住人は出てきた。
「何だよ、朝からうるさいなぁ……鷹臣君は」
出てきた真冬は口に歯ブラシをつっこんで、にやにや笑っていた。私ってこんなに悪い顔で笑えるのか、とゾッとした。
「た……鷹臣君だよね?」
「うわ、俺、喋り方キモ。」
「よし、鷹臣君か。」
嫌な予感通り、私と鷹臣君は中身が入れ代わっていた。
うわぁ、鷹臣君、私の歯ブラシ使ってるよ…あ、私だからいいんだった、つか既に制服着ているよコイツ仕事早いな。
「…って、何着替えちゃってるの!!!?」
「は?」
服を着替えたってことは、コイツ……私の下着とか見やがったな。しかもそのことに何の躊躇いも罪悪感もなかったと見える。
「……あ、あぁクソ、何でもないです!!」
「お前こそ服着ろよ。俺が変態みたいじゃねぇか」
「え」
鷹臣君に言われて自分を見てみると、パンツしか履いてなかった。
「うわあああああ変態かアンタ!!!!」
「お前がな」
真冬が呆れた溜息をついた。
終