理屈人間未知との遭遇
私は常識の通じない人間が大嫌いだ。

人は生きて行く中で何かしらの刺激を求めているだなんて聞いたことがあるけど、私はそんなこと絶対ない。

何事も普通が1番。
ありきたりが1番。

たまに飛び上がるくらいに喜んで
人並みにイベントを満喫して、
でもたまに落ち込んでベッドでうずくまって泣いてみたりして。

そういうのが1番いいの。
緩やかな波に乗ってまったり過ごすの。
お分かり?



そう、だからこんな風に

「お前さっきからなんでそんなにこえー顔してんだ?」

「あんたが崖から落ちても死ななかったからよ!!!!」

目の前でピンピンしてる麦わら帽子の男なんて、
できることなら一生関わりたくない人間なのよ。
分かるでしょう?

「…あなた何者?
場合によってはケーサツ呼ぶわよ」

「俺はモンキー・D・ルフィ。
海賊なんだ!」

「おまわりさーん!」

海賊だと?こんな小さな街に何の用だ。
関わらないに越したことはない。
交番に駆け込むフリして逃げよう、そうしよう。


「で、お前は何て名前なんだ?」

「なんでついてくるのよー!」

「俺だけ名乗るなんてずるいぞ!!お前も名乗れ!!」

「名前よ!!!名前!!これで満足?」

「名前か!じゃあ名前!俺腹へってんだ!何かねぇか?」

「初対面の相手に一食たかる気!?」

ああ、典型的な常識の通じない人間だわ!

街の周りを一周して逃げてみても付いてきたこの男は、他の人を当たるという手段がないらしい。







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