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君はサンシャイン 5

どうやら総勢5人となる烏野スクールアイドルのメンバーは、それぞれ得意な分野を持つ人が集められたらしい。

2年生は、朱崎弥生先輩、青垣葉月先輩、虎峰柑奈先輩。


1年は、私と玄内めいさん。隣のクラスだからなんとなく顔は知っていた。

弥生先輩は文芸部らしく、歌詞担当だそうだ。葉月先輩は部活はしていないものの、作曲の勉強をしているらしい。柑奈先輩は家庭科部。中でも被服に長けているらしい。

そして玄内めいさんは美術部で、デザイン担当。
そして私が、ダンス分野の振り付け担当ということになる。


それぞれが自己紹介を終えると、自然と雑談の流れになった。

柑奈先輩は2年の3人の中で一番明るくて活発な人だ。ぱっと見で、お裁縫が得意そう、とはとても思えない。そんな柑奈先輩が、ある提案をした。

「もっとフラットにいこう!お互い名前呼びで先輩とか付けるのはナシ!タメ口でおっけー!お互いが支え合ってステージを作るんだから、そこに上下関係なんていらないでしょ?」

「たしかにそうよね。うーん、これから1年二人は、私たちに敬語使ったら罰ゲームね!」

弥生先輩がにっこりと私たちに言う。葉月先輩も賛成のようだ。

「ええ!?」

めいと二人で顔を見合わせる。

とりあえず呼び捨てなんてとてもできない、と思って弥生ちゃん、葉月ちゃん、柑奈ちゃん、と続けて呟いた。

「ちゃんなんていらないんだけど、んーまぁいっか!」

柑奈ちゃんのお許しが出たので私達はほっと息をつく。
特に運動部に長く属している私に、初対面で先輩を呼び捨てにするのはハードルが高い。







それぞれの人間性の面は、生徒会長が相性の良さそうな人同士をチョイスしてくれたのかもしれない。いや、絶対そうだ。そうじゃないと、たった一日で打ち解けて、まさか、デビュー曲の構想がほぼまとまるなんて、ありえなかった。

リーダーは二年の弥生先輩となった。落ち着いていて、ふんわりと優しい。黒の長い髪はゆるくパーマがかかっていて可愛らしい外見だ。



そんなわけで、烏野のスクールアイドルが始動した。

グループ名は、


Raven

まあ、やっぱりカラスだからね。安直だけどスクールアイドルだし学校にちなんだものがそれらしいかな、と。
グループのイメージカラーは言わずもがな黒。他の可愛いスクールアイドルと違って、大胆なダンスパフォーマンスと激しめの曲調でカッコイイグループを目指そう、という方針になった。


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