大家さんと住人
児童養護施設で育った俺は中学卒業後施設を出て、
定時制高校に通いながらアルバイトで生計を立てていた。
小さな頃に施設で出会ったアリババとは今も無二の親友だ。
高校生が必死こいて働いても多くて月15万程度で、生活していくのがやっとという状況だった。
郊外にある男一人が住むにはどうにも可愛すぎる小さいアパート「カナリア荘」は、交通の便の良い郊外に位置しながらも家賃は格安、しかも大家さんが超美人という最高物件だ。
白いペンキで塗られた壁はやはり可愛すぎるが、大家さんはたまにおかずをおすそ分けしてくれるし、高校の課題で分からないところを教えてくれたりとめちゃめちゃ親切だ。
だから、
俺が惚れるのも無理はなかったと思う。
みたいなカシムの話をマギ連載と同時並行で書きたい。