眠いと
激短駄文
ただの妄想












何ていうか。

「どうしたの」

恐らく私はその時、眉間に皺を寄せていたのだと思う。それくらいあからさまな表情をしていたのは明らかだ。
そうでなければ、あの鈍感な一成さんが気付くはずがない。

「眠いのよ」

「寝てもいいよ」

一成さんは「何だ、そんなこと」と続けた。
ホッとしたようにため息を吐く一成さんは愛しいが、私にとってはそんなことではない。

「だって、寝ちゃったら一成さんとお話し出来ないじゃない」

「そう?」

相変わらずの鈍感振りだ。矢張り私は分かりやすい顔をしていたのかもしれない。

「そうよ。私はもっと一成さんと話したいもの」

「うん」

一成さんは嬉しそうに微笑むと、軽く私に口付けた。
珍しいな。
一成さんから口付けてくるなんて、酔っているのだろうか。

「一成さん……?」

「うん」

「どうかしたの?」

「ごめんね」

一成さんは私の肩を乱暴に掴むとその勢いで押し倒した。

「一成さん」

「うん」

「私は平気ですよ。でも、優しくしてくださいね」






甘く痺れる欲望

(僕も眠かったみたい)
(眠いと襲っちゃうんですか……)
(うん。ごめんね)

よほど伊佐間さんにヒロインを襲って貰いたいんだな。


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bkm
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