「お待たせヨー」
「あ、来たかィ」
「うん!」
「じゃあ行くとすっか、街探索」
「おうよ!」
まるで、初めて会ったとは思えないような感覚だった。
つい最近出会ったばかりなのに、こうして二人でお出かけとして、まるでデートみたいだなと思った。
ん?
これって…
冷静になって、隣を歩いている沖田をジッと見つめる。
不と、沖田が口を開いた。
「なんか、デートしてるみてえ」
一気に顔に熱が溜まるのが分かった。
あまり、顔を見られないように下に俯く。
こんな真っ赤な顔をもし見られでもしたら、もっと恥ずかしくなって隣を歩けないかもしれない。
あー、恥ずかしい。
「……そ、そうアルカ?」
「おう。でも、別にデートでもいいかもねィ」
「……う、うん」
あー、熱い熱い。
家を出てくるときは曇っていたのに、何だか今日は太陽がさんさんと輝いているように見えた。
――跳ねる心臓
溜まる熱――