幼いころに、夢を見た。
それはひどく残酷なものばかり。
あたり一面血の海で、真中に立っているのは幼い私。
こわかった。
怖くて怖くて、
気づいた時には、私の周りは血の海化となった。
「私はやってない。わたしはやってない。」
かすかに開かれた口の隙間から出る言葉は、どれもかれも自分の身を守るための言葉ばかり。
こんな自分にも飽きてきたかもしれない。
「血…血・・・・・。」
後悔が押し寄せる。
私を助けてくれる人達なんて、もうこの世にはいなくなった。
不思議の国へ行ったのは、
まだ幼かったあの頃の私。