好きとアイの違い 沖田…30、神楽…18 おやおや? 土方さんと銀ちゃんは似てる。私は土方さんが好き、お父さんみたいな、お兄ちゃんみたいな銀ちゃんが好き。 私の頭を撫でる掌は、二人とも似ていた。違いなんて分からなかった。だから、私は嬉しかったのだ。どうしようもないくらい、本当の私の気持ちに気づいてしまって…。 とうとう色を取り戻した。 銀ちゃんと、土方さんは似ていたのだ。 「あ、」 「よう…」 こんにちはの挨拶が、こんなにも辛かったことはないと思う。だって、決めた途端に失恋って…。私、今笑ってるかな? 「チャイナ、今時間良い?」 「え、うん。いいアルよ」 久しぶりに会った沖田は、なんだかイラついているようだった。ピリピリとした雰囲気が、肌に突き刺さる。なんだか、怖い。 「そんな俺と居るのが嫌?」 「え、そんなことないアル…うん」 知らない香水の臭いがする。いつもの沖田の良い匂いじゃなかった。でも声の優しさは変わってない。二人の距離はこんなにも近いのに、どうして遠いように感じるのだろう。 空が真っ暗になってきた。そう言えば、今日は雨が降るって言ってた。 「あのさ、俺今彼女がいるんでィ」 「知ってるアル。土方さんから聞いた」 「そっか…。チャイナは、土方さんのこと好き?」 私を見ないで、どこか別のところを見ている沖田。まるで、私に話しかけているけれど、別の誰かに話しかけているようだった。 「どうして、そんなこと聞くアルか」 「どうしてって……。出会ったときから色気のねぇチャイナが、ようやく色気が出てきたのかと思ってねィ」 「そう、アルか…」 それがとても、胸が潰れそうなほどの痛みになるのは、きっと私の中で沖田が色を取り戻したから。私は、やっぱり沖田が好きで、土方さんに対する気持ちは憧れと似た感情だったからかもしれない。 「まだ、良かったアル」 「何が?」 「私、土方さんのこと好きアル」 沖田が初めて私の方を見た。やっぱり、カッコいいな。 「好きだったネ。でも違ったアル。私、土方さんのこと好きじゃなくて、ただの憧れだったみたいヨ」 まるで他人事。だからきっと、頬を流れる涙が冷たかったのかもしれない。 そんな私を、沖田は黙って抱きしめた。 - - - - - - - - - - やっぱり沖田はだめ男。 私の文章もだめぶんちょ。 書こうと思ってた文章を忘れてぶっつけ本番でした。 次、終わらせます。 |