R16/中途半端
怖かったら言いな。痛いかもしれねーが、悪いようにはしねェ。
そう言って、私の唇を啄むようにキスしてきた。ゾクリとする。下腹部、子宮付近がキュっと締め付けられるような、痛みではない何かが私を包んだ。
怖い。この行為をする事によって、自分が自分では無くなる気がする。
右手がワサワサと動き、服の中に侵入してきた。決して大きいとは言えない小ぶりの胸をやわやわと愛撫する手を、無意識に退かそうとする。
カリカリと掻くように胸の突起を掠られ、小さく弓なりになっていく。完璧な快感を与えられないもどかしさに、大きな快感を得ようと自然に浮き沈みする腰を、呪ったのは初めてだ。
「腰、動いてるけど?さわって欲しいのかィ?」
「やっ…」
「や、じゃねーだろ。こんな腰動かして。神楽ちゃんは淫乱だなァ」
「こ…、ろす」
「口だけの事には怯えないんでィ。そろそろ、触ってやろうか?それとも、ずっとココがイイ?」
そう言って、ピンッと主張する突起を指で強く弾かれる。
「ゃあっ…ん」
「はっ、感じてんじゃん。仕方ねーから、下も触ってあげらァ」
再度私にキスをする。ペロリと唇を舐められ、唇を割って入る舌。左手が私の下半身を撫で始める。布越しからでは、快感を得ることができない。
「やぁ、おき…たぁ…!」
「どうして欲しいか言ってみな」
「触って、欲しい…アルっ、んっ…ぁぁん」
そう言うと、下着の中に入ってきたゴツゴツした男の手。下の突起を人差し指で大きく擦られる。次第に聞こえてきたのは、ぬちゃぬちゃとした愛液だった。
コスコスと擦られれば、さっきよりも大きく跳ねる体。中指が中へ侵入したため、快感も大きくなる。
気づけば、円を描くように私も腰を動かしていた。
「っで、後少しで挿入!ってとこで、テメーに起こされたんでさァ」
「朝っぱらからいかがわしい夢みてんじゃねーヨ!気色悪いアル!」
「だって神楽、最近夜の方がご無沙汰なんでィ。構って欲しいんでさァ」
「ご無沙汰って…。一昨日ヤったばっかりアル!」
「せっかく夫婦になったのに、毎日しないともったいねーよ!」
「シネそうご!」
「生きる」
「ていうか、どうして私目線なんだヨ。気色悪いアル!」
「わからねーが、思い出したらムラムラしてきた。やっぱ一発イっとく?」
「ラーメン屋行く?的なノリで言うの止めて欲しいアル」
「ラーメンじゃなくて、ザーメ…ヴゴッ!」
「助平変態阿呆野郎」
「男はみんなそういう生き物でィ」
「もういいアル。さようなら」
収拾がつかなくなりました。