哀しい笑顔で、君は、どうして笑っているの?

どうして君は、悲しそうに、泣いているの?




気になり始めたのは、最近ではない気がする。

でも、その感情が好き、とか、そう言う感情かどうか分からない。



学校の、教室のドアを開けて中に入る。

今は、3時限目。確か、図書室で資料調べだったと思うから、教室には誰もいない。


はずだった。




「チャイナ?」

「げ、サド。」

「サボりかィ?」

「出る気が無かっただけアル。」

「それをサボりって言うんでィ。」

「まぁ、どっちでもいいヨ。」




そう言うと、チャイナは、自分の机の上に体を倒した。




「………つまんないアル。」

「何が?」

「学校生活。」

「考えらんねえ。」




だって、普段のチャイナから見て、学校生活がつまらないなんて考えられないだろう?





「なぁ、サド。私分からなくなったヨ。」

「何がでィ。」

「本当の、友達が、私にいるのかどうかアル。」

「姐さんとか、どうなんでィ。」

「姉御は九ちゃんアル。そう考えたら…親友なんていないアル。」

「お前って………虚っ。」

「五月蠅いネ。」



じゃあ…




俺が、あんたの親友以上になってやろうか。



なんて。




「お前は、私と友達でいてくれるアルカ?」

「は?」

「……まぁ、お前の事だから、笑うんだろーナ。」

「いいぜィ。」

「へ?」

「俺があんたの親友以上になってやらァ。」





そう言うと、チャイナは、にっこり笑って言った。




「そうアルナ。お前と親友になったら毎日が楽しそうアル。」




あぁ、やられた。

こんな綺麗な笑顔で笑うんだもん。






好きだと想ってしまったのは




(輝く君の笑顔を見たから)






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