「あれ?近藤さん、あれって総悟とチャイナ娘?」

「本当だ。二人して遅刻だな!!」

総悟がチャイナ娘に気があるのは前々から気づいてはいたが…。

「まさか、付き合ってるのか?」

「いやー、それは無いと思うぞ。つい先日に総悟とチャイナ娘が一緒に帰ってる所を見たんだがな、付き合っているようには見えないかったな!!」

「ほー。総悟がなぁ…」

「春が来たんだな、きっと」

「叶うといいな。ミツバ以外には、女に懐かなかったもんな」

「確かに。ミツバさんは綺麗だったが…。チャイナさんはどちらかというと可愛いだな」

「いつからアイツの好みは変わったんだかな。あ…、アイツ躓(ツマヅ)いたぞ。カッコ悪ィな」

ここから見ても頬を赤くする総悟に、チャイナ娘は笑っている。

「チャイナさんも、きっと満更ではないと思うな。両想いかー。俺も、お妙さんと両想いになりたいな!!!」

「…無理だと思うぜ?チャイナ娘の事は分からねえがな」

「そんな事やってみなきゃ分からんぞ!トシもミツバさんをモノにしたいなら、積極的にならんといかん!チャイナさんもひょっとしたらひょっとするかもしれん!」

「別にモノにしたいわけじゃねーよ。……近藤さん、さっきから言おうと思ったんだが…」

「ん?どうした、トシ」

「その…、頭に乗ってるのは何だ?」

「おぉ!これはお妙さんの…グホッ!!!!」

「あら、こんなところに私の体操服があったのね。フフフ、それに床にゴリラが伸びているわ。汚いわねぇ…。土方さん、汚物は外に放っておいて下さいな」

ニコリと笑うその姿はまさしく悪魔だ。いや、悪魔以上だ。般若の面以上に異常だ。

「…すまねぇ、近藤さん。俺はまだ死ぬわけにゃいかねーんだ」

例え近藤さんを尊敬しているとしても、流石に自分の命まではかけたくない。それが人間というものだ。

まぁ、好きになった女は例外という事もあるかもしれないが。

「あらまぁ…」

志村姉が教室のドアを見るとそこには、顔を真っ赤にした弟分と、弟分が恋した彼女が同じく顔を真っ赤にして手を繋いでいた。


これは本当に、ひょっとするかもしれない。




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