憂鬱だった。
チャイナが居ない世界は、俺にとって色がない世界と同じだ。
修学旅行も、体育祭も文化祭も、全てチャイナがいたから楽しかったのに。
異常気象な日本は、寒さと暖かさが交互にやってきて、体調管理が難しい。
今だって、もう4月に入っているというのにこうして雪が降っているのだ。
チャイナは風邪をひいていないだろうか。
クリスマスに、雪が降ってくれればよかったのに。そうしたら、チャイナは故郷に帰らなかったかもしれないのに。
来年からのクリスマスは、とてもじゃないが好きになれそうにない。
高校を卒業して、就職をして。
今は地元でも有名な会社に勤めて給料も安定しているが、それでも満たされない。
やっぱり、チャイナが居ないと俺は駄目みたいだ。
逢いたい。逢いたい。どうしようもないくらい、チャイナに逢いたくて仕方がない。
仕事なんか、もうそっちのけ。
今すぐにでも、チャイナの故郷へ行って、チャイナを抱きしめたい。
好きだ。好きなんだ。
真っ暗な窓の外の空。
星がソラを一周回るより何十倍もはやく、想った。
スキ、だ。