「し、質問ですトーマさん」
「はい、なんでしょうか?名前さん」

「なんで私は抱きしめられているんでしょうか…?」



ダイヤと一緒の幸福感



なんだかんだでトーマの部屋に住むことになった。
記憶は戻ったし、無事恋人にもなれた。
とてもあたたかくて幸せな日々の中。

私の勉強に付き合ってくれてる優しいトーマ。
分かりやすく説いていく声が心地よくて、少しだけ。ほんの少しだけ、目を伏せた。
──そして、冒頭。

「名前、今俺の話聞いてた?ダメじゃん、ちゃんと聞いてなきゃ」

単位危ないかも、って言ったの名前なんだから。
と、言われてしまい、素直に頭を下げる。

「っ…ごめんなさい」
「いいよ。ほら、続きしよう」

ふわっと頭のてっぺん、髪を撫でる指。
少し視線をあげると、すぐ近くに優しい笑顔。

「──はぁい」

それから、また。自分のことみたいに一生懸命になってくれてる声。

その声に応えるように、私は机に向き直した。


──幸せ。幸せだよ。

トーマに触れられる距離が。
トーマと一緒にいられる、この瞬間が。

この場所は、絶対、誰にも渡さない。
…どこかの世界の、私にも。




アムネ楽しいです。トーマと知り合いになりたい(笑)


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