「名前ー!」

呼びかけに振り向くと黒いランドセルを背負った男の子。
記憶を失っていた私を支えてくれた、大切なパートナーだ。

「オリオン?どうしたの?」
「ボクが大きくなったら、結婚して!」
「えっ?」

…どういうこと?

突然の言葉に頭が追い付かない。
聞き間違いも疑って、改めて聞き直す。

「ボクが大きくなったら、ボクと結婚してほしいんだ」
「おっ、オリオン…?」

聞き間違いじゃなかった!
どうしたらいいか分からずに目を泳がせれば、オリオンが呟く。

「だって、キミの近くにはキミに好意的な男がたくさんいるでしょ?ボクはまだ小学生してるから……大人になる前にキミを誰かにとられちゃうのはイヤなんだ」

「ねぇ、分かってくれる?」

一瞬の間を空けて、不安そうに問われる言葉に笑みがこぼれる。

「──そのころには私、おばちゃんだよ?」
「関係ないよ!ボクは名前がいいんだもん!」

私の冗談にもためらいのない応えが返ってきて、素直にうれしい。

「ありがと、」
「あっ、信じてないでしょ!いいもんねー、10年も経つうちにキミがあっと驚くイケメンになってみせるから!」
「──うん。」

思わず浮かべた笑みに機嫌を悪くしたのか。
オリオンがむっとした様子で反論する。

こんなに好いてもらえるなんて、なんて幸せなんだろう。
気が付いたら、笑顔と頷きで応えていた。



星と約束

「───絶対、振り向かせてみせるからね」
「…うん、楽しみにしてる」




ドラマ(inキャラCD)聴いてたらテンション上がりすぎて、もう(笑)


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テーマ「人外ファンタジー」
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