〔遙かなる時空の中で:永泉〕
花舞う中の影
「永泉さん、行きましょ?」
いつものように迎えに来てくれた彼と、少しの時を共に。
はらり、
微かな風が吹けば、小さな花びらが舞う。
そして、その花たちが落ち行くのは、彼が優しく開いた手の内。
舞う花びらと、それを優しく受け止める彼の姿に見入ってしまうのは、可笑しいことではないでしょ?
だって、花を受け止めて微笑む永泉さんが…
とっても綺麗で…
「…可愛い」
「…み、神子っ!!?」
小さく零した言葉をしっかりと拾ったらしい彼は、困ったように視線を下ろす。
その仕草と困った表情が、また可愛くて…。
私は、小さく微笑んだ。
【ときめき10の瞬間 09.瞳そらした困り顔】
恋したくなるお題 配布 様より。
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