本日は晴天、からっとした良いお天気です。


「カリガネ、洗濯するものあるー?」

花屋の奥からカリガネに声をかける。
その問いに、いや、と短く応えてまた花に向き合う。
なんだか不思議な気持ちがして、思わず笑ってしまった。

「……なんだ」
「なんか、こうしてると夫婦みたいだよね」

もちろん…夫婦でも、恋人でもないのだけど。
カリガネを好きになってから、こんなささいなことでもそう感じて…嬉しくなる。

…どこまで冗談で、どこまで本気なのか。
そう言われることもあるけど、実はだいたい本気。バカでもいいじゃない。

「……、ない」
「えーっ!ちょっとくらいのってくれたって…」
「…それでは君が調子にのる」
「……!そ、それは、そうだけど…」

拗ねたような表情から、バツの悪そうな表情。
気が付けば、心と一緒にころころ変わってる。

もうちょっと優しい切り返しをしてくれても…って思うこともなくはない。
だけど、このやり取りが嫌いじゃない──好き、と感じているのも事実。

「……早く行け、仕事中だろう」
「…あっ。はーい」

ふ、と。
思考を飛ばしていたら、カリガネの急かすような声がした。
素直に返事をして、既に背を向けていた彼に背を向ける。


素っ気ない言い方だけど、やっぱり好き!

目標は大きく。
絶対いつか、調子にのらせてもらうよ!



努力

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テーマ「人外ファンタジー」
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