そういえば、一つだけ聞こうと思ったことがあったんだ……。


「ねぇ、そこのモヤシ」


「も、モヤシ!?ぼ、僕のことですか?」



「クロス師匠、何処に行った?」


「(僕の話はスルー……)し、師匠はインドで失踪を……」




段々声が小さくなっていくモヤシ



「……逃げられた」


「へ?」



あいつには色々貸しがあったから帰ってきたらとりあえず絞める予定だったのに……



「さしずめ、金槌で殴ってから失踪って所か……」


「え!なんで分かったんですか!?」



後ろでなんか言ってたけどほっといて自室へ戻った。

だって、アイツ自身には興味がないから。




「アレン君、炎狼と何話してたの?」


「師匠の行方を……」


「あぁ、あの子クロス元帥の弟子だったものね。」



「そ、そうなんですか!?(師匠のことについて聞いたってことは彼女にも借金が……)」



この話しの数分後、アレンの声が教団に響き渡った。



そして、その声により炎狼の眠りを妨げ、炎狼の中でアレンの印象が最悪にまで下がった。




やってきたクロスの弟子

(クロス師匠の送ってきた奴……)
(アイツの弟子だからどうかと思ったけど……)
(眠り妨げたから最低最悪な奴だ!)




狼娘物語





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