──ぱこっ


可愛らしい音が響いた。



「もー。やめなさいって言ってるでしょ!早く入らないと門閉めちゃうわよ。

入んなさい」



その直後可愛らしい声までした。

バインダーで頭叩くか、普通。



「花火も早く入んなさい」


(い、いつのまに……)



気づかれるつもりはなかったんだけどな……。



「あの程度の者を倒せないなんて腕、鈍ったね」


神田ユウの横を通るついでに言っとくと




「んだと、黒豆」


「事実を言って何が悪い?そして僕は黒豆じゃない」




バチバチバチ……



僕達の間に火花が散った。


周りの人は冷汗を掻いていた。




「二人とも、いい加減にしなさい!」



リナリーの喝により、火花はとまった。


「ッチ」

「……」


しかし、僕達の機嫌は直らなかった。






狼娘物語



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