薫+堕威+心夜?京/敏京



「京君。起きて。帰ろうよー」
「ん゛ー…、うっさいとしや…」
「もー!ほら、帰るよー?」
「…ひとりで帰ったらえぇやん…ねむ…」
「きょーくーん」


薫君ちでメンバー5人で集まって宅飲み。

皆結構飲んどって、僕もちびちび飲んだら眠くなって来て。


もう深夜って事もあったし、食うモン食ったら眠いし。

端っこで身体丸めて寝とったら敏弥に揺り起こされる。
けど、眠いしいちいち帰るんもめんどいから敏弥の手を払う。


眠い。


誰かが掛けてくれた毛布を身体に巻き付けて完全に寝る体勢に入る。


「何やぁ、京君起きんの?」
「うん。俺明日使うヤツ家にあるから帰らなきゃなのにー…」
「寝かしとき。泊まってったらえぇやん。後でベッド運んだるわ」
「うーん…じゃ、御免だけどお願いしてい?」
「おー」
「皆も飲み過ぎんなよー」
「お前こそ明日遅刻すんなよー」
「しねーよ。じゃ、京君の事お願いね」
「任しときー」


そんな敏弥と薫君っぽい人のやり取りが遠い意識の中聞こえて来て。

僕の髪を優しく掻き上げる手とこめかみに柔らかく唇が押し当てられる。


それをしたんは当然敏弥で、周りのメンバーがガヤガヤと囃し立てる。

人前で何しとんねん。

そう思うけど、瞼が重くて起きる気がせぇへん。


そう思いながら、意識が深い眠りの中に落ちて行った。






























…何や変な感じ。

床で寝とった筈やねんけど、何か寒いし手足が動かん。

ボソボソとした話し声が聞こえて来て。


このまま寝るんには不快な状況で、うっすらと目を開ける。


「…あ、京君起きたで」
「ホンマー?ちょぉ心夜しっかり押さえといてやー」
「うん」
「…ッ、な、に。何して…」
「服破ったらアカン?」
「明日このまま行くんやから、敏弥に怪しまれるやろ」
「ほうやな」


視界に入って来たんは、天井と。
メンバー3人。


頭上に心夜がおって、僕の両手を押さえ付けとって。
全然身体が動かせへん。


薫君と堕威君が僕の足元におって足を掴まれとった。


僕ズボン穿いてへんし。


何、これ。

どう言う状況なん。


「ちょ、離せ何しとんやお前ら…ッ」
「んー?敏弥と京君って付き合っとるやんかぁ」
「そんで、夜の方どんなんなんやろなーって話しよって」
「ちょうど京君おるし、ヤッてみよかって話になってん」
「はぁ!?ッざけんな離せ…!敏弥…っ」
「ちょぉ暴れんなって。敏弥帰ったやん」
「…ッ嫌やってホンマありえん!死ねお前ら…っ」


めちゃくちゃに暴れようとしても、男3人に押さえ付けられとると身体が自由にならへん。


ヤバイ。


何されるかなんて、嫌でもわかる。


初めてメンバーに恐怖を感じた。


ボコられる方がマシって状況から、何とか抜け出そうとするけど、どうにもならへん。


ムカつく。

悔しい。

それ以上に、怖い。


「でもどなんすんの?やり方とかわからへんで」
「まぁ何とかなるんちゃう」
「嫌やって…!止めろや!離せッ、嫌や嫌や嫌や!」


薫君と堕威君が笑いながら話しとって。

下着を脱がされて、2人に足を開かされる。

膝が胸元につくぐらい、強い力で押さえ付けられて。屈辱的な格好に首を振って逃げようと身体を捩る。


無駄な抵抗やったけど。


「…うわ、凄いなこれ。キスマーク?」
「敏弥どんだけ付けとんねんな」
「嫌や!見んなアホ!!ボケ!ホンマ死ね…!!」


敏弥しか見てへんようなトコをマジマジと見られて。


身体折り曲げられとるから、自分も見える。

自分の内腿に敏弥が付けた赤い鬱血痕。


足の間から見える、薫君と堕威君の顔。


「も…っ、ホンマ嫌…!」


アカン。


悔しくて情けなくて泣きそう。


何でこんな事されなアカンの。


嫌や。


助けて、敏弥。


僕を押さえ付ける心夜を見上げると口元は歪んで笑っとって。

でも、目は笑っとらんかった。




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