るきB※/京流
しつこくは慣らしてへんから、ギチギチに締め付けて来る内部に眉を寄せて。
ベッドを軋ませて、初っぱなから遠慮無く突き上げる。
るきは、声を出さん様に自分の指を噛んで揺さぶられるままで。
「――ッ、ん…っ!」
「あー…、そんな欲しかったん?ッ、めっちゃ締め付けて来んで…っ」
「や…ッ」
「嫌やないやろ、自分で、犯されに来とって…、カマトトぶんなや…!」
「ダメ…ッ、京さ、そこ…!!」
宣言した通り、意地悪無しでイかしたるって事で。
下から抉る様に、るきが好きな所を突き上げて強制的に絶頂へと導く。
るきは身体の快感に思考が付いていかんのか、首を振ってるきの足を持つ僕の片手を掴む。
「何や、この手ッ、僕に逆らう気か…!」
「違ァ…ッ、あ、ぁ、」
るきの手を振り払って口元に持ってった手も掴んで、両腕をるきの顔付近のシーツに縫い付ける。
そして更に奥へと腰を打ち付けて。
口を覆う事が出来んくなったるきは声が我慢出来んらしくて断続的に喘ぎ続ける。
「黙れ、隣に聞かれたいんか…っ」
「―――ごめ、なさ…!あ"ァあ…!」
両腕は拘束したまま、それでも責めるのを止めずに腰を突き上げると、るきは泣きそうな顔で喘ぐ。
泣きながら鳴くるき。
唇を噛んでも、我慢出来ずに声を上げて、シーツに顔を埋めて来るから。
そんなんされたら、もっとやってやりたくなるやん。
そう思ってより一層責め立てる。
眼下で見えるるき自身は萎える事無く先走りを溢して。
意思とは関係無く、イきそうになるるきの身体は絶頂前の強張りを見せて。
「オラ、こっち見ろ…っ」
「ひ、ぁ…!きょ、さ、イく、イっちゃ…ッ!!」
「イけや、淫乱…っ」
「…ッあ、――――っ!!」
るきが必死に目を合わせて来るけど、一瞬、瞳がブレて背中を反らせる。
息を詰まらせて、るき自身から白濁を放つ。
そん時に思い切り締め付けて来て、眉を寄せてやり過ごす。
ゆっくりとるきの身体を突き上げると、断続的に痙攣して突き上げに連動して何度か精液を吐き出す。
息を吐いて呼吸を整えたるきを見下ろして。
まだ僕は勃ったままやし、るきの足を掴んで無理矢理反転させる。
力が入ってへんから、るきはされるがまま。
るきの腹に出された精液が、皮膚を伝ってシーツに流れた。
「や…、京さん、待って…!」
「1回イった位や満足せんやろ?今日は誕生日やからナンボでもイかしたるわ」
「ひ…ッ、俺まだイったばっか…!」
「腰上げろ」
「あぁ"あ―――っ!!」
四つん這いにさせて、腰だけを高く上げさせる。
また間髪入れずに動くと、るきが枕にすがり付いて矯声。
そのまま、顔を埋めて喘ぎ声を押さえる。
「は、ええ格好」
「気持ちえぇんやろ?オラ、サボらす腰振れや」
「締め付けまくって、僕の、離さんのやけど?」
「犯されるん、大好きやもんなー?るきちゃんは」
嘲りを含んだ声で、後ろから突き上げると。
前後に揺られながら僕を振り返る。
律儀に僕の言葉に反応して。
僕にヤラれる事も。
言葉で自分の状況を知らされる事も。
動物の交尾の格好も。
全部が全部、快感に変わるドM。
悦ぶ視線に笑みが浮かぶ。
前に手を回して、るき自身を触ると、また勃ち上がってて。
突き上げるリズムと合わせて自身を扱いてやると、身悶える身体。
「ッあ、気持ちぃ…っ、もっと…!」
1回イくと余裕が出て来たるきは、行為を楽しんで来て。
積極的に腰を振って来る。
そうなると、お互いがお互いを食い合う様になる。
存分に、踊れや。
あれから、何発かヤッて。
お互い貪り合って没頭したセックス。
ゆっくりする時が無かったから久々やったかもしれん。
「おい、そのまま寝んな。シャワー行け」
「……今動けません」
「僕もう眠いんやけど」
「…京さん連れてって下さい」
「無理」
息を整えたるきが、ぐったりとシーツに沈む。
ベッドの端に腰掛けて、水を飲みながらるきを見下ろす。
何かもうベッドもぐちゃぐちゃやし、寝れるんかこれって感じなんやけど。
「明日早いんちゃうの」
「あー…起きれるかな。帰りたくねぇ…京さんとずっと一緒にいたい…」
「はいはい」
「でも、満足しました。有難う御座います」
「…………」
誕生日やからって、いい所に飯連れてってやる事も無いし。
プレゼントも用意したって無いのに。
嬉しそうに笑うるき。
そんなるきの額に貼り付いた髪を撫で上げる。
その手をるきは握って。
振り払う理由も無いから、そのままで。
昔と変わらん、るきの真っ直ぐな想いと。
昔と違う、この関係が。
離したくない、と。
るきの手を握り返した。
終
20150201
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