買い物/京流




京さんとオフが重なった日。
そして京さんが買い物行くって言うから、俺も春服欲しかったし。

時々、京さんと夜ご飯は食べに行ったりはするけど、昼間から出掛けんのとか久々でめちゃくちゃ楽しみなんどけど。


「………もうお前何で出掛けるだけやのに支度あんな時間かかんねん」
「や、だって黒赤の髪色にしたら、髪に合う服がなかなか無くて」
「赤っつーか、ピンクになっとるやん」
「またツアーパンフの撮影あるんで、変えますけどね」
「髪の毛死んだな」
「京さんだって金髪じゃん」
「僕はお前程頻繁に変えてへんし」
「金髪ちょー格好良いです」
「はいはい。アホっぽい事言うな」
「何でアホになるんですか」


花粉があるからって、2人でサングラスにマスクだし。
俺は俺で襟足が赤から色抜けてピンクになってるし、ある意味怪しい装いで。

今日は平日だけど、それでもやっぱり街中は人がいっぱいで。
これ休日だったら出掛ける気起きねーなーって思いながら京さんと話しながら歩いて、最初は京さんの好きなブランドの服を見に行く。


京さんはざっと店内を見回して気になったのがあると鏡の前でフィッティングしてるから、京さんが選んだ服を何着が持ってる店員の横で眺める。


「あー、こっちがえぇか」
「格好良いっすね。また今度貸して下さい」
「お前許可取らずに勝手に着るやろ」
「あはは」
「笑う所ちゃうで」
「俺の着てもいいですから」
「着るけど。お前買いすぎて把握してへんのちゃう」
「あーそうかもしれない」
「もう服買うなよ」
「え、今日は春服買いに来たんですけど」
「…………」


話しながら京さんは呆れた顔で俺を見て気に入ったヤツを何着か選んで。
店員に渡してここの店では買い物は終了らしい。

俺は結構迷うんだけど、京さんは即決すんだよなー。


俺も何か買おうかなって思ったけど、このブランドはよく京さんが買ってるしまた借りよう。


会計をした京さんと店を出る。
あー、ここら辺だと俺の好きな店が近いかも。


「こっからだと俺の好きなブランド近いんで、そっち寄っていいですか?」
「えぇけど」
「最近あんま出て無くて服買えて無いんですよー」
「買わんでもあるやろ」
「流行があるんで」
「お前どうせ派手やん。今も目立ってんで」
「……京さんとデートしてる所、ファンに見られたら困りますね」
「何がデートやねん、キショいわ」
「デートです。そこは譲れません」
「…………」


凄い嫌そうな顔しながら俺を見たから、にっこりと笑い返す。
明るい時間から出掛けるなんて、滅多に無いじゃん。

買い物するだけでもテンション上がるっつの。


























「お前、ホンマ買い物長いな…」
「そうですか?これでも頑張って早めに選んだんですけど」
「どんだけ悩むん」
「やーだって気に入ったヤツ欲しいし」
「悩んでそんだけ買うんかい」
「服好きなんで」
「買い物依存症やしな」
「いやいや、俺の中で1週間の中で同じ服着るとか有り得ないんで」
「あぁー」


とか言いながら、部屋ん中では京さんがもう着なくなったジャージとか超着てるけどね。
DIRのツアTとか着てたら、京さんは途中から諦めたなー。


「まぁえぇわ、ちょぉ、あそこ行くで」
「はーい」


1件目でガッツリ買った俺の紙袋に呆れつつ、今日はとことん買い物デーにするらしく。
次の目的地へと歩いてく。


最後は何処かでご飯食べて帰るのかなー。


久々にラブホ行きてーけど、荷物あるから無理か。


一緒に暮らしてたら行く必要もねーしなー。


「……何しとん、早よ歩けや」
「すみません、デートプラン考えてました」
「何やのそれ」
「行き着く先は一緒だといいなって」
「はー?デートの最終なんか1つしか無いやろ」
「ですよねー」
「僕らはデートちゃうけど」
「何でですか!」
「もー…煩い…」


だってデートじゃなきゃ何なんですか。
京さんとだったら、何だってデートです。


手は繋げないし、表立って言えないし、ファンに見つかるとヤバいけど。
オフの日に、一緒の時間を過ごせる事が俺には重要なんです。




20140422




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