夏祭りC※/京流
中を十分に解して、るきの身体をベッドに投げ出す。
自分の背中に敷かれた、縛られた両手が痛いのか所在を直そうと少し身を捩る。
「自分で足開け」
「…ッ、ぁ…」
勃っとる僕のを取り出すと、るきは物欲しげに見てからゆっくりと足を開いていく。
「さっさとせぇや」
「京さ…ッ、」
恥じらいも今更いらんやろ。
るきの足を開かせて、間に腰を割り込ませる。
慣らしてヒクつく穴に先端を擦り付けると、無意識か腰を揺らす。
それを押さえ付けて、一気に挿入する。
「あ、あァああ──ッ」
「っは、緩めろや」
入れた衝撃で、キツく中が締め付けて来て。
眉を寄せながら無理矢理奥へと進ませる。
何回もヤッて慣れとるソコは、入ってしまえばすぐに馴染む。
何処を突けばどんな反応が返って来るかとか、熟知しとるるきの身体。
「あ、ぁ…、気持ちぃ…っ」
「……」
最初はゆっくりしたったら、気持ち良さそうに息を吐いて喘ぐ。
そんな姿を見ると、普通にしたるんもつまらんなって思って。
グッと足を開かせてピストンの速度を早める。
訳がわからんって感じに喘ぎまくるるきを見るのが楽しいて。
足を掴み直して胸に付くぐらい折り込んで、るきが反応を顕著に表す所を狙って腰を何度も打ち付ける。
「…ッ、き、京さ…ぁ!あっ!あっあっ…!あああっ!」
「は…っ」
されるがままのるきは揺さぶられながら身悶える。
余裕なんて無くてえぇやろ。
お前は僕の事だけ考えとればえぇんや。
室内に喘ぎ声と肌がぶつかる音が響いて。
ベッドが2人分の体重を受けて軋む。
視覚と聴覚、どれも僕の下半身に重い快感を落とす。
るきの内壁を擦り上げて奥まで突っ込み、グリグリと前立腺を刺激する。
「あぁあァ…!あっ、もっ、京さんイッちゃ…!」
「あ?もうイくんか淫乱」
「だっ…て、あぁあ─…ッイくイく…ッ」
「ケツにチンコ突っ込まれてイくとか、どんだけ変態やねんお前…!」
「や…ッ、あぁあァ──ッ!」
るきが首を振って身体を反らす。
一段と高く喘いで、ビクンッと腰を大きく跳ねさせると勢い良く勃ち上がった自身から精液を放つ。
イッた衝撃でるきのナカが蠢いて、僕の下でビクビク痙攣しながら精液を垂らす。
そんなるきの様子を見下ろしながら、ゆっくり突いたるとそれに合わせて何度かに分けて吐き出した。
「…あ、ぁ…は…ッ」
イッた余韻に浸るるきは呼吸を整えながら、うっとりした目で僕を見上げてくるけど。
生憎、僕はまだやから。
「やぁ…っ、待っ、て…!やめ…ッ」
「何や自分だけイッて終わりなんちゃうやろな」
「ぁ、あ…!」
るきの息が整わんまま。
突っ込んだままるきの身体を反転させる。
縛られて自分で身体を支える事が出来ひんるきの身体を動かすんは怠くて、乱暴にしてもただ力無く喘ぐだけで。
四つん這いの状態で、頭を枕に突っ込んで腰だけを高く上げさせる。
絡み付く浴衣が邪魔やけど、余す事なく繋がった部分が見える、好き勝手動けるこの体勢が楽。
「ッあ、あぁ…っ深…!あ!京さんっ、京さ、ぁ…!」
「…ッは、何や」
「取っ、て…ッ、取って下さい…っぁ、あァ…!」
「別にそのままでえぇやろ」
「そ、な…っ」
るきの腰を掴んで、打ち付けると同時に揺さぶる。
額を枕に擦り付けて、僕の方を振り向いて縋る様な目を向けるるきは。
僕を視界に捕らえるとナカを締め付けた。
律儀な反応に鼻で笑う。
上体を倒して、るきの頭を押さえ付けながら更に深く奥を抉る。
「あ゛ぁあァ…!ダメ…ッやだぁ…!」
「何が嫌やねん…!しっかり咥え込んどるやろ…っ」
「ひぁ…ッあ!あ───っ」
何かこの状態、無理矢理しとるみたいで興奮する。
据え膳状態もえぇけど。
昔とは状況と心持ちが違うんやけどな。
るきの髪を掴んで顔を引き上げる。
苦しそうなるきの表情。
それでも薄く目を開いて僕を見るるきは劣情に溺れた表情で。
「大概好きやな、お前も」
「きょぉ、さん…ッ」
甘ったれた声で名前を呼んで、僕自身を柔く締め付ける。
頭から手を離してるきの身体に伸し掛かり、身体をくっつけて何度も腰を打ち付ける。
前に腕を回して、るき自身を掴むと、さっき1回イッた癖にまたイきそうに張り詰めとった。
「あぁっ、京さん…っ、奥、気持ちイイ…!またイきそ…!」
「ん…ッ」
動きに合わせて扱いたると、るきが快感を受けて力が入らんまま身悶える。
僕も段々イきそうになって来て。
るきの腰を引き寄せて乱暴に腰を穿つ。
「ひぁ…っ!あぁっ!はぁ、は…っ!も…ッだめェ…!!イく───ッ」
「…ッは、ぁ…」
るきん中がキツく締まって、それに逆らう様にピストンを繰り返す。
その間隔が段々短くなって。
目の前に見えたるきの肩に噛み付く。
一瞬、頭ん中が真っ白んなって。
何度か中を突き上げて、るきん中に白濁を放つ。
イく瞬間、るき自身の先端に親指で爪立てたると。
るきもまたイって、さっきよりかは勢いがなく精を吐き出した。
終わった後、るきの腕の拘束を解いてやったら。
寝転がったまま身体を丸めて跡が残った手首を擦っとった。
少し赤い。
ベッドに座って煙草を吸っとると、るきがじっと僕を見上げて来た。
「…撮影あるのに」
「修正したら」
「えー…俺はこのままでもいいんですけど、さすがに怒られるんですよね…」
「……」
「京さんに付けられたのなら、大歓迎なのに」
「……」
取ってーって泣きついたんは何処の誰やねん。
引くわぁ。
るきの周りの奴が正常でよかった。
ちょっと残念そうに言いながら赤い跡を見るるきに溜め息。
煙を吐き出すと、ベッドに投げた自分の携帯が目に付いたから手に取る。
「あぁ、さっき撮った写メ送ったるから、後輩にでも送れば?」
「絶対嫌ですよ!ただでさえ恥ずかしいのに他人に絶対見られたくないです。寧ろそう言う写真撮るなら下から京さんの身体撮って待ち受けにします」
「お前絶対撮らさんからな」
アホな事言うるきに眉をしかめながら、さっきの最中に撮った写メを確認。
まぁこんなん、誰にも見せる気ないけど。
何枚か見とると、るきが僕の携帯で撮った花火が写っとった。
何でこんなめんどいトコ行ったんやろ。
「つーか浴衣ぐちゃぐちゃなんすけど…これこのままクリーニング出していいかな…」
「もう二度と行かんし、捨てたら」
「えー、来年も行きましょうよ」
「しんどいから嫌。バルコニーで見とけ」
「確かによく見えるんですけどー…」
動く気にならんのか、グダグダ言いながらベッドから起き上がろうとせぇへんるき。
ホンマ、アホらしい。
るきの平和そうなツラも。
自分の行動も。
ちょぉムカついて、寝転がっとるるきの頭をはたくと。
痛いーとか言いながら僕の方に転げて来たるきが、お風呂連れてって下さいーとか。
さっきとは全く違う雰囲気で。
「甘えんな」
「ケチー」
「お前…ホンマ外放り出すぞ」
「やだー」
溜め息を吐いて、ベッドサイドの灰皿に煙草を揉み消す。
ちょっと、甘やかし過ぎたかって後悔もする。
ヤッとる時以外も殊勝になれやお前。
終
20120923
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