触れ合いたい距離A※/敏京
「…京君の勃ってんね。気持ちぃ?」
「ん…ッ」
「嬉しい。大好き」
「とし、」
しつこく足を舐めとった敏弥が、また足にキスしながら上がって来て。
内股にキツく吸い付きながら、僕自身を見て笑う。
欲情しとる顔に、嬉しそうな笑みが浮かぶ。
愛しそうな声。
それと同時に、僕自身に生暖かい感触がして。
散々焦らされた所を舐められて、そこから快感が全身に広がった。
キスする様に吸い付かれて、快感に僕のが硬くなった。
何、普通に舐めれるんコイツって思ったけど。
少し顔を上げて敏弥の方を見たらにっこり笑って口を開けて吸い付きながら僕自身を飲み込んでった。
「っは、気持ちぇ…、」
「…気持ちぃ?」
「ん…ッ」
緩く手で扱きながら、敏弥の頭がゆっくり動いて。
唇が柔いから、気持ちえぇ。
舐めながら、僕の方を見て来る敏弥の顔はエロい。
そんなテク何処で覚えたんって敏弥の舌遣いに、腰が震える。
扱く手と、柔らかく玉を揉んで来る指先。
敏弥の唇、舌、口内。
全部が全部、気持ちえぇ。
敏弥が玉を動かす度に、唾液が絡んでぐちゅぐちゅ音が響いて来た。
深く咥えて先端まで頭を動かして唇で扱かれる。
舌先で先端をぐりぐりされて、気持ち良さに頭をシーツに押し付けて目を瞑る。
何か、女にさせるんとは違う感覚。
こう言う事するんて、やっぱ雰囲気とか相手に対する気持ちが大事なんやな。
敏弥の動きが、段々と早くなって来て。
余計な思考回路は捨てて、敏弥から与えられる快感だけを享受する。
「とし、イく…ッ」
「ん、」
「やから、離せ、って…!」
「んーん」
「は、は…っ敏弥…!」
「…ッ」
離せ言うのに、更にキツく吸い付いて来て頭を激しく動かされる。
それと同時に竿も玉も刺激されて抗う事なく腰を敏弥の口ん中に突き立てて白濁を吐き出した。
敏弥は絞り出す様にゆっくり僕自身を扱いて吸い付かれる。
解放感に頭がくらくらした。
シーツに身を沈めて射精の余韻に浸り浅く呼吸を繰り返す。
敏弥の喉から飲み下す音がして、口元を手で拭いながら敏弥が身体を起こした。
「…気持ち良かった?」
「う、ん…、てか、え。飲んだん?」
「うん」
「アホか…何しとんねん」
「だって京君のだもん。美味しかったよ」
「…アホ」
敏弥が笑って、そう言うから。
何や、女とする時とは違う感じがする。
息を整えて、身体を起こす。
最後までせんって言うた敏弥はきっちり服を着込んどって。
全裸にされたん僕だけって何か嫌やん。
「敏弥、」
「ん?」
「あー…せぇへんの?」
「…まー本音を言えばしたいけど。でも今日は京君の身体触れたし、可愛い京君見れたからいいよ」
「……」
そう言う敏弥は、ベッドに手を付いて僕の方に身体を寄せて来て。
唇に優しくキスして来た。
その言葉と仕草が何や擽ったくて。
次は自分から敏弥にキスをする。
何度も唇を合わせながら、敏弥が着とる服を脱がしにかかる。
「…えっ、京君?」
「…なぁ、敏弥のどうなっとん?僕にも見してや」
やって僕だけって、何か嫌やん。
敏弥とはそう言う行為する事も含めて生半可な気持ちで付き合ってへんし。
上半身の服を脱がして、敏弥の下半身に手を伸ばす。
「…おっきなっとるやん。僕のん舐めて興奮したん?」
「ん…、だっ、て…」
「可愛い、敏弥…なぁ、下も全部脱げや。一緒に気持ちようならな嫌や」
「うん…、」
ズボンの上から、ゆっくり敏弥の股間を撫でる。
既に硬くなっとるソコに、僕の身体を見て敏弥がこんな風に興奮したんやって思うと、堪らんぐらい愛しいに思う。
少し身体を離して、素直にズボンと下着を脱ぎ去った敏弥。
露んなった敏弥自身は完勃ちしとって。
男の勃起したモンなんて今まで見た事ないし、見てみたいとも思わんかったけど。
でも嫌悪感なんかなかった。
つーか、これ僕ん中に入るんやろか…。
そんな事を思いながら、敏弥の下半身をガン見しとったら、いきなり視界が変わった。
「っ、とし?」
「そんなに見ないで。恥ずかしいじゃん」
「やって見たい」
「ダーメ。…こうしたら、2人で気持ち良くなれるよ。ね」
「え…ッ、あ、」
敏弥にシーツの上に押し倒されて、負担が掛からん程度に敏弥の身体が覆い被さって来た。
敏弥の手が僕自身と擦り合わせた自分のを一緒に持って。
2人のを同時に扱き出す。
普通に扱かれるんと違う感覚に、すぐに快感に流される。
片手を敏弥の首筋に渡して、自分も僕のと敏弥のを一緒に握って扱く。
「…ッ、ぁ」
「…敏弥、ここ、気持ちえぇ?」
「ん…、気持ちイイ…」
2人の同時に、とかやりにくかってんけど。
親指の腹で敏弥自身の亀頭の部分を擦ると小さい吐息と共に敏弥が声出して。
耳元で聞こえるその声に、自分が興奮すんのがわかる。
握っとる僕自身、また硬くなったし。
2人分の先走りが混じって、ぐちぐちと水音が部屋に響く。
お互い、無言になって欲望の赴くままに扱いていく。
「ん…ッ、とし、や…っ」
「京、く…!」
顔を動かしてキスして。
口ん中に舌突っ込んで、お互いのを貪る様に絡めた。
自分でするより、気持ちえぇって思うし興奮する。
敏弥と、やからやろか。
敏弥の舌に吸い付いて甘噛みすると、ビクビクと敏弥自身が反応するんが可愛い。
感覚と聴覚と、全てが下半身に直結する。
「としっ、イきそ…!」
「ん、俺も…ッ」
アカン、僕1回イっとんのに。
またイきそうな感覚が下半身を突き抜ける。
2人の手が、扱くスピードが早くなっていく。
耳元で敏弥の息が荒くなって。
自分もイきそうで腹筋がピクピクなる。
「────ん…っ、京君…!」
「敏、弥…、ッ」
イく瞬間、敏弥の首に回した手に力を込めて。
敏弥の身体を引き寄せて身体をくっつけて。
ほぼ2人同時に腹に白濁を放った。
「…あー…何かイったら眠い…」
「寝る?明日も仕事だしね」
「ん」
「俺もシャワー浴びて寝るわ」
「…とか言うて何抱き付いて来とんねん、コラ」
ベッドん上で、敏弥がティッシュで僕のん処理してくれて。
2回イったからえぇ感じに眠気が襲って来た。
今なら寝れる。
って、そう思っとる時に敏弥が抱き付いて来て。
肩口に顔が埋められる。
「…ありがとね、京君」
「は?何が」
「拒否らないでいてくれて」
「……あんなぁ、恋人同士やねんから何処に拒否る必要があんねん。アホか」
「うん」
「気持ち良かったし、またしよな」
「うん。大好き、京君」
「はいはい」
敏弥の身体を、ポンポンと宥める様に叩く。
恋人んなった奴はデカい乳も無くてチンコ付いとって、更に僕が女役とかどう言う事やねんって思うけど。
大事にされとんもわかるし、敏弥かわえぇし。
気持ちえぇし。
「京君好き。マジで好きだから。大好き」
「…うん」
強く抱き締めて来る敏弥が。
僕もやっぱ好き、やから。
素肌の敏弥の背中に手を回して、キツく抱き締め返した。
やっぱ掘られんの痛そうやなって思ったけど、敏弥とならしたいって。
そう思えたん。
終
20110416
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