「お前の、


強さは



純なる瞳で
人を愛せるところだ



そんなお前と夫婦になれて
俺は幸せだった」




「どうして、…?」

「お別れだなまえ」




月の綺麗な
皐月の十日



雲一つなくて



信念だけは曲げずに生きてきた






其の最期の夜が
この日でよかった


こんだけ星もあれば
こいつが泣かずに済む







いや、泣くんだろうな







「愛してるぜ」






責めて、




責めて、








悔いが残らねえように







責めて




これだけは言わせてくれ









「もうお前の涙を拭ってやることは
できねぇが

お前の傍に在り続けるから



だから、笑え?」














好きだから

別れがつらい






それだから、一度手放したのに









こいつの傍で逝けると思う俺は










狡いのかもしれねぇ



















さよなら、さよなら

愛し我が妻君









今、今生の別れ




来世でまた恋すると信じて











音も泣く









灰へと化した









いつだって

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