「…さむいよ」



冷たい風
音を立てて流れる其れに

明い街並みに
ぽつん一人佇む状況に



どちらか
もしくは両方か

分からないけど


とてもさむい







「暖めたるわ」

「来るの遅いよ…」


来ないかと思った
貴方は完璧なようで
そうじゃないから。



「すまんなあ」

「あんまんで勘弁してあげる」



夜のデート
一人で待つのは
どれだけ怖いことか。


蔵にはわかんないんだ、
すごく心細くなるんだよ?


「もう絶対遅刻せえへんて
約束するから」

「絶対だよ?」


小指差し出されて
ゆびきりげんまんしよかって

思わず
子供か、てつっこんじゃった




「なぁ、」

「ん?」

「今日の君ごっつ可愛いで」



不意をつかれた


無理死んじゃう

だめだあつい


知らない知らない

赤面してるなんて事実
照れてるなんて事実

2つに知らんぷり




「あんまん、半分こで許してあげる…ッ」

「おおきに」




ぎゅ、寒くないように手をつないで
コンビニへと足を進めた









さむいとあつい

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