文 | ナノ
佐久→鬼←不

※佐久間も不動も変態
※ヤマ無し、オチ無し



今の俺の格好は周りから見たら相当変だろう。床に寝かされて上には服やら被り物やらが無造作に乗せられている。
原因はこいつらだ。


「鬼道さんにはやっぱり赤鼻のトナカイさんが似合いますよハァハァ!」
「なに言ってんだ、ヘソ出しサンタのが似合うに決まってンだろ」
「どちらでも良いが、どうして両方ともミニスカートなんだ!俺は男だぞ!」
「「似合うから良いん(ですよ/だよ)」」


頭上で言い合いをしていた佐久間と不動が同時に俺を見て言った。どうしてこういう時だけは息ピッタリなんだか。


「お前に鬼道さんのなにがわかる!」
「うるせぇ!お前は鬼道ちゃんを理解してねぇ!」
「………はぁ」


頭を抱え溜め息をついても2人はお構いなしだ。


「考えてみろ、不動!今はやりの獣耳だぞ!しかも角まで生えちゃって!首にベルとか付けてみろ!萌え禿げるぞハァハァ」
「ぐっ…、確かに禿げるな。だけどよ、佐久間。やっぱ王道のサンタも捨てたモンじゃねぇぜ?想像してみろ、白い腹!チラリと見える白い鎖骨!胸元!悶えるぜぇ?」
「そ、それもそうだな…」


2人でニヤニヤしながら拳を握って熱く語る姿はなんとも滑稽だ。俺なんかに可愛い格好をさせてなにが愉しいのやら。


「なら、両方着てもらえば良いんじゃねぇの」
「そうだな。鬼道さん良いですか!?」


佐久間と不動が同時に足下にいる俺を見下ろす。
俺は、はぁと溜め息をついてから一言。


「好きにしてくれ」



Merry Christmas
(クリスマスは過ぎたと言うのに)



fin.

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