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鬼受け



某日…
いつものようにイナズマジャパンの宿舎前にあるグラウンドで練習をしていた…。
いつものように…何もなく、練習を終える筈だった…。
だが…今日は違った…。
「鬼道さぁぁーん、危ないっすぅぅーーー!!」
グラウンドに響き渡る壁山の声。
練習していた皆が壁山の声に驚き、一斉に声がした方を振り向くと…
そこには、頭にまともにボールが当たった鬼道の姿…。
ゆっくりと地面に倒れる鬼道…。
ドサっ…。
「「「「鬼道ぉぉーーーーーーー!!!」」」」
一斉に、鬼道のとこに駆け寄るイナズマジャパンメンバー…。
久遠監督…響監督…それに、マネージャーたちもぞろぞろと鬼道のとこに駆け寄る。
「鬼道、しっかりしろ!」
と、抱き起こす円堂…。
「おい!円堂!!鬼道のヤツ…顔赤くないか?」
と、豪炎寺…。
「…あっつ!!」
おでこに手をあてる風丸…。
「鬼道、熱あるじゃないか!!」
と、佐久間。
「「「「えぇーーー!!!」」」」
と、1年生メンバーが見事にはもる。
「お兄ちゃん!!どうして!!!!」
と、音無。
「とりあえず、みんなで協力して…鬼道を宿舎まで運ぶんだ。」
と、久遠監督…。
『有人…調子はどう?』
優しい声…。自分が6歳頃に飛行事故で亡くなった母の声がして…
目を覚めると…自分は、暖かい布団の中にいた。
しばらく、ぼんやりと天井を見ていたら…
「お兄ちゃん、どう?」
春奈の声が聞こえた。
起き上がろうとしたら…春奈に止められた。
「まだ、起きたらダメだよ!お兄ちゃん!!」
「春奈?…俺は、どうしたんだ?」
「お兄ちゃん…覚えていないの?練習中に壁山くんが蹴ったボールに頭ぶつけて軽い脳震盪とそれに
熱あるんだよ」
「…すまない…。」
「お兄ちゃん、どうして熱あるのに言ってくれなかったの?凄く心配したんだから!!」
「春奈…本当に…すまない…。」
「本当だよ、鬼道」
と、いつのまに居たのか円堂がドアの前に立っていた。
「円堂…心配かけてすまない…」
円堂が急に俺を抱きしめた…。
「え、えんどう////?」
「でも、本当によかった!!」
「鬼道ー!」
「鬼道さん!」
「鬼道くん!」
気が付くと、イナズマジャパンのメンバー全員が居て…
マネージャ達が居て…
久遠監督が居て…
響監督が居て…
俺はふいに泣いてしまった…。
そしたら、イナズマジャパンのメンバー全員が俺の事を
力いっぱい抱きしめてくれた…。
「鬼道くん、…無理するな…。苦しかったら言え!もっと、自分を大切にしろ」
と、不動に言われてしまった////
ここにいるメンバー全員同じ気持ちだったみたいで…。
「…みんな、すまない…本当にありがとう…。」
俺は、こんな沢山の人に愛されているんだな…。
サッカーをやってて、本当によかった…。今、この世に居ない…父さん…母さん…
俺は、今…こんなに沢山の仲間に囲まれて幸せです…。
だから、安心して天国から俺と春奈のことを見守ってください。。。。



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