coupling | ナノ
四月\(^O^)/馬鹿
/エイプリルフール!\/栗鬼だよ\
最初は、俺達をボロボロにした敵で
その後は、カッコイイ憧れの先輩で
今は、後者に変わりはないでヤンス…でも、前とは明らかに違う何かが少し加わったでヤンス。
「(憧れじゃない…何かって、なんでヤンスかねぇ…。)」
頭を働かせながら口にご飯を運ぶ。
いつも通りのハードな練習が終わり、マネージャーが用意した夕飯をみんなで食べるでヤンス。
そして、風呂へ入り一日の疲れをとったら自室に戻り後は消灯まで自由。
普段と変わらない生活をしているだけなのに、俺の中には変わった気持ちが廻っているでヤンス。
それが何なのかは解らないでヤンス
「栗松…、気分でも悪いッスか?」
「そ、そんなことないでヤンス!…」
「最近上の空って感じッスよ?」
「壁山には関係ないでヤンス!俺、先に部屋に戻ってるでヤンスっ!」
壁山が俺の名前を呼んだ気がしたでヤンスが、俺はそれを無視して自室に向かったでヤンス。
心のモヤモヤがイライラに変わっている気がするでヤンス。そんなことを思いながら俺はベッドに腰をかける…、でヤンス。
コンコンっとノック音が響けば、悩みの種である先輩の声がしたでヤンス。
「栗松…少し話があるんだが、いいか?」
「ど、どうぞでヤンスっ!」
ピンッと背筋を伸ばし待ち構えるでヤンス。ドアが開き、間から鬼道さんが顔を覗かせるでヤンス。俺の顔を見れば安堵の表情を浮かべると、俺の隣へと腰をかけたでヤンス。
「最近、体調が優れないように見えるが大丈夫か?練習にも身が入っていないみたいだが…。」
「体調が悪い訳じゃないでヤンス…。ただ…、悩み事があって…。」
「俺で良ければ聞くぞ?」
俯いていた顔を上げれば、心配そうな表情で俺を見つめていたでヤンス。
黒いレンズ越しに見える紅であろう瞳に見とれながらも、しどろもどろに「有り難いでヤンス」と告げたでヤンス。
「俺、ちょっとおかしいでヤンス。…なんか、ある人を見るとドキドキが早くなったり、話したりすると顔が熱くなるでヤンス。」
「…ほぉ、それが悩みか?」
「そうでヤンス。俺、なんかの病気なんでヤンスかね…?」
「それは…多分…恋、というヤツじゃないのか?」
恋?
俺が、鬼道さんに?
ビックリして言葉を失ってしまったでヤンス。これが恋なんだと自覚をすれば、顔から火が出るんじゃないかと思うぐらい熱くて、恥ずかしくて俯いていたでヤンス。
「(つまり、俺は鬼道さんが好きってことになるでヤンス…。)」
チラチラと鬼道さんの顔色を伺う、変に意識し始めると相手の顔が直視出来なくて困るでヤンス。
「体調が悪い訳じゃないなら心配は無用か、恋愛に現を抜かしてばかりいると、みんなの迷惑になりかねないから気をつけろ?」
「解ったでヤンス。」
「それと、恋愛の相談ならマネージャーや吹雪にしてみるといいだろう。」
そう言って鬼道さんは立ち上がったでヤンス。多分、自室に戻ろうとしたんでやしょうか。思わず、扉へと向かう鬼道さんの手を掴み引き止めてしまったでヤンスっ!
「なんだ、栗松?」
「そ、その!あの、でヤンスね…。」
「ん?」
「俺、鬼道さんが好きでヤンス。」
俺の部屋に沈黙が訪れたでヤンス。
ゴーグルで、鬼道さんの表情は解らないでヤンスが、暫く見つめていたら鬼道さんは珍しく口角を上げ笑い声を漏らしたでヤンス。
「あっははは!傑作だ、栗松。だが、俺に嘘は通用しないぞ。」
「え?嘘じゃな…」
「また、明日も練習頑張ろうな」扉の閉まる音が俺の部屋に響き渡ったでヤンス。
なんのことかと思って考えてみれば、忘れてたことに気付いたでヤンス。
「(今日はエイプリルフールでヤンス。)」
そういうことでヤンスかと納得した栗松は、この日から鬼道さんにアタックしまくったとかしなかったとか…。
四月\(^O^)/馬鹿
(明日から頑張るでヤンス!!)
end
―――――――
エイプリルフールの時に
不鬼と表示した栗鬼です
再チャレンジとか考えてます。
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