coupling | ナノ
一時だけの総帥さん

※ビッチ鬼道さん/純情不動くん
※キャラ壊れすごく激しいです



皆が就寝した頂点を越えたか越えてないか曖昧な時間。誰かさんのイビキなどは除いて静かなはずの夜に扉が開く音がした。
生憎壁側を向きながら寝ていた俺は相手の姿を確認出来ず、何か持っているのかさえ確認できない。
もしかしたら、殺しに来たのかもな。なんて怖い考えを頭に過らせれば、ありえるかもと納得してしまった。

小さな足音が此方に近付いてくる。
ギシリッとベットが音を立てた。


「何の用だよ。」


部屋に俺の声が響く。
俺が起きているなんて思っても居なかったのか、ビクリと相手の身体が揺れた。
それと同時にパサリと髪の毛同士がぶつかる音が聞こえた。

身体を仰向けにして上半身を起こせば、ベットに居る奴の姿を確認する。


「え…き、どうクン?」


俺の目に映ったのは、いつも着けているはずのゴーグルを外して、高めに結っているいるドレッドも下ろして。
まるで、別人だと思うのは見たら誰でも思うだろう。

いや、見慣れない瞳が意外と変な雰囲気を醸し出しているように見えるから別人に見えるのかもしれない。


「起きてたのか。」

「なんだよ。怖い夢でも見たのかよ?」


くっくっくっと喉で笑う。
「添い寝でもして欲しいのか?」なんて相手をおちょくるように言えば鬼道クンは鼻で笑った。


「夜這い」

「……は?」

「今日はお前を食べに来た。」


今日はってなんだよ?!え、俺、ちょっと展開についていけないんだけどォ?

艶めかしく笑う鬼道クンがホントに誰だか解らなくて真っ直ぐ見れない。


「お前っ、明日練習あんだろっ?!」

「練習がない日ならいいのか?」

「え…そっ、そういう問題じゃねぇけどよォ!」


夜這いに来られる経験なんてあるわけもなく、どういう対応をしていいのかよくわからない俺は返答がしどろもどろで客観的に見たら笑えるだろう。
現にクスクスと鬼道クンも笑っている。


「お前は別に動かなくても良い」

「俺はヤるなんて一言も言ってねぇ!」

「お前を、気持ち良くしてやるんだからいいだろう?」

「俺は良くねぇよっ!!何が楽しくて野郎に襲われなきゃいけねぇんだよ?!」

「勘違いしてるようだが言うが、不動のを俺の中に入れるんだからな?」


コイツ、頭可笑しいんじゃねぇの?!
第一印象から物凄く欠け離れた行動と言動が鬼道クンのイメージを壊していく。


「鬼道クン…お前、それ」

「解らないか?じゃあ、不動の肉棒が俺の後ろの穴に…」

「お前マジ黙れっ!!」

「一々ギャアギャア騒がしい奴だな。今からヤることを説明してやっただけじゃないか。」

「鬼道クン人の話聞いてる?俺はヤんないって、さっきも…!」


いつの間にか、四つん這いの鬼道クンが俺のすげぇ近くに居たから俺は反射的に堅く目を瞑ってしまった。

俺、馬鹿じゃねぇの?!
これってキスとか、そういうんじゃ…!

そんな変な行動に出るかと思えば、耳元に静かに呼吸する鬼道クンの吐息。
くすぐったいなんて若干思えば、鬼道クンの声が鼓膜を揺らす。


「ココは素直だな」


鬼道クンがクスリと口角を上げる。
服の上から撫でられた俺の牡は、テントをはっていて所謂勃起というやつか。


「な、これはちげぇ…!」

「こんなにして…、期待してるんじゃないのか?」


焦りで頭が真っ白だ。
いつもならいくらでも言い返せるはずの皮肉に一言も太刀打ち出来ないで居る。

「上、脱がなくても良いよな?」なんてキョトンとした顔で聞く鬼道クンが可愛いなんて思ったり思わなかったり。


「きっ鬼道クン、何して…」

「見ての通りだ」


俺に拒否権なんてものは存在しないらしく、鬼道クンは俺に跨がった状態で下を脱ぎ始めた。また四つん這いになって片足ずつ下を脱げば、再度膝立ちに戻った。

脱いだズボンのポケットから容器を出せば、その中身を指に絡める。
ドロっとした液体は月明かりに照されてテラテラと光る、それがエロくて俺は鬼道クンから視線を反らした。


「んっ…は、ぁ」


じゅぷっと不思議な音が耳に響けば、本来ならば女が出すはずの悩ましい声が鬼道クンの口から漏れる。


「あっ…んんっ」

「(オイオイ、マジかよ)」


横目で鬼道クンを見れば後ろに指を突っ込んでぐちゅぐちゅと弄り回している。その快感に歪む鬼道クンの顔は頬が紅く染まり瞳がトロンととろけているように見える。
そんな視線に気付いたのか、鬼道は弄る手を止めるとニタリと笑った。


「お前も気持ちよくしてやる」

「はっ?えっ!鬼道クン待てっ」

「ココ苦しいだろ」


鬼道クンは俺のズボンに手を掛けるとトランクスごと一気に下ろした。


「鬼道クン、やめっろ」

「止める訳がないだろう?」


俺の牡を掴むと鬼道クンは腰を浮かせた。つぷっと俺の牡が鬼道クンの蕾に宛がわれる。
その時の鬼道クンの表情が酷く恍惚そうで、ドクンと心臓が跳ねた。


「あ、ぁんっ…んはぁ」

「っ…」


ゆっくりと鬼道クンの中入っていく、締め付けがキツくて顔を歪めたが鬼道クンは気持ち良さそうに俺の牡を奥へ導いていく。


「ぜんぶ…入ったぞ?」


鬼道クンと繋がっちゃった。
だけど、不思議と嫌な気分ではなかった。何でだろ。なんて考える余裕はなく、鬼道クンがユルユルと腰を揺らし始める。


「あっあぁん、ふどぉッ」

「鬼道っ」

「おく、きもちぃっ!ひぁんっ」


ジュプジュプと卑猥な水音と厭らしい鬼道クンの喘ぎ声が耳を犯す。
自ら腰を動かす鬼道クンの姿や甘い喘ぎ声が俺の理性を壊し本能を見いだす。


「ひ、あぁっ」


鬼道クンの細い腰を両手で掴み牡を最奥に深く打ち付けると鬼道クンから今までより甲高い声が響いた。


「あっ!ふど、そんなにっやぁ!」

「声でけェ、んだよっ」

「はげしっひぃ!あぁっあっ!そこっ、もっとぉ!」



「いや」とか「もっと」とか忙しいな、なんて思うがキュウキュウと物欲しげに締め付ける蕾は「もっと」望んでいるんだろうなと思えば、俺はニヤリと笑い激しい律動を続ける。


「嫌、がってた、ひぁっ!くせに…ノリ気じゃない、かっ」

「うっせ、ぇな」


ぐちゅぐちゅと結合部から淫猥な音を響かせて互いの体温を高めていく。
紅い双眸が涙で潤んでいるのが綺麗で、というか鬼道クン自体が綺麗に見えて、俺の頭がどうかしちまったんじゃないかと思う。


「あっあぁっそーすぃっ!イきそ、ですっひぁあっ出る、出ちゃあぁっ」

「っ?!…」


鬼道クンが絶頂を向かえるとほぼ同時に俺も鬼道クンの中で白濁を吐き出した。
「総帥」と言う言葉を聞いたときに萎えるかと思ったが鬼道クンが達した時に中がとても締まり、そのまま欲望を吐き出した。


「はぁっ、はぁ…」

「お前、今…かげや」

「不動、」


ドプリなんていう効果音が聞こえた。
恐らく、蕾から俺の牡を抜いたときに精液が流れたのだろう。膝立ちの鬼道クンの腿に白っぽい液体が一筋伝わっている。


「…おやすみ」


そう言って鬼道クンはベットから下り、シーツで身を包み俺の部屋を出た。

何故だろうか。
よく解らない感情で心が埋め尽くされたのと同時に倦怠感に身を預けて重い瞼を閉じた。



(アイツの代わりなんて胸糞悪ィ)



end







――――――
純情どこいったんだ不動くん(´`)
多分続き書きます、多分←←
幸せにしたいじゃない。
鬼道さんがビッチなのは影山のせいです
一年生以外は鬼道さんと一回してます←

みたいな裏設定もあるんです(笑)

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