act.4
頬を赤く染め、目は虚ろにぷるぷると震える美奈子を前に
琉夏の胸はいっぱいだった。
玩具で何度も上り詰めはしたが肝心のモノはお預け状態。
おまけに自慰の強要…
彼女の痴態を知り、独占できたようで大方満たされはしたものの
まだ足りない。挿入て彼女の中の奥深くまで味わいつくして初めて
満たされるのだから。

琉夏はベッドサイドに無造作に置かれたコンドームを乱暴に一つむしると
端を口に咥えて指でビリッと破いた。
そのままゴムを口に咥えてビニールの包み紙を後ろに放り投げると、
自ら扱き上げて今にも暴れだしそうな根に器用に被せて
蜜口に先だけそっと当てがった。

「 おまたせ 」

そう言うとジリジリとゆっくりゆっくり腰を押し進める。
まだ半分も入ってない。本当にゆっくりだ。

一体どれだけ焦らせば気が済むのか…美奈子はもう限界だった。
自分から欲しがるなど恥ずかしいが素直に懇願するより他に今は方法がない。
「る、るかぁ…いじわるしないで。もう、お願い…入れて…」
指を咥え、涙を浮かべて言われて今すぐ入れない男がこの世のどこにいるだろう。
こんなおねだりをされては我慢できるはずもない。


「はぁっ、みなこ…それ、反則」
言い終わると腰に力を入れて一気に蜜の中へ自身を押しこんだ。
いつもなら痛がる美奈子のためにゆっくりと挿入るのだが
今日はもうそんな余裕も無い。
「ああああっ!あんっ、ああっ、るかぁ!るかぁ…」
「みなこ、みなこっ…はあっ」
琉夏は夢中で腰を振り続けてた。目の前で美奈子があまりの激しさに
目を白黒させていたのがわかったが、自分でもコントロールできない。
「ゴメン、俺今日本当に我慢できない。オマエの事滅茶苦茶にするけどゴメン」
理性の働かない中でも謝罪だけはしようと思い申し訳なさそうな顔で言った。
「いいよ。はあっ、るかの…好きなようにして?」
そう美奈子が返事をした瞬間、中に差し込まれていた根がグンと
大きく動いたかと思うと今までと比べ物にならないぐらいの
荒々しさで琉夏が腰を動かし始めた。

ぱんぱんと肌がぶつかり合う音の間隔がどんどん狭くなる。
今までにない程の強烈な打ち上げに美奈子は一体どうしたのかと
琉夏を見ると眼を閉じ、恍惚の表情でうわ言のように自分の名を呼んでいる。
「みなこ、だいすき…みなこ、みなこ…はあっ、ああっ」
射精感が近づいているのだろう。まるで獣のように夢中で自分に向かってくる。
そして美奈子自身も限界が近づいてきていた。下半身から快感がどんどん押し寄せてくる。
「はあんっ、るかぁ…わたし、い、イき…そう、あっ、あっ」
「俺もっ…美奈子ん中、スゲェ締まってて、熱い…」
直後、うっと小さく琉夏が呻くと中で精を吐きだしながら根が
ビクビク動いているのがわかった。
吐きだされる精は彼が満たされていなかったものを
満たすように彼女の中でどくどく溢れている。とっても幸せな気分だ。
(ゴムの中というのが唯一の不満だが仕方がない)

全てを吐きだしてグッタリした琉夏が美奈子に体を重ねると
自分より大きな琉夏の背中に手を回し、よしよしするように撫でた。


暫くしてふらりと琉夏が体を起こすとチュッと唇に吸いつきながら
「予定よりも早かったかも…ショック」
もっとじっくり味わいたかったのに、と口を尖らせた。
「もう!充分だよ…」


2人とも下着をつけた後、美奈子は疲れたのか少し眠ることにした。
行為の後は決まって美奈子の背中に琉夏がぴったりくっついて離れない。
ベッドで背中に琉夏の温かさを感じながら瞼をそっと閉じると背後から
「ねぇ、オレのとおもちゃとどっちがよかった?」
と、何やら上機嫌で質問されたが恥ずかしいので寝たふりをした。
「寝ちゃったの?チェッ。まぁいいや、俺も寝ようかな」
琉夏はまたぴったり美奈子にくっつき寝息を立て始めた。
どっちがいいかなんて決まっている。
「…琉夏のがいいに決まってるじゃない」
小さい声でボソッと独り言のように呟いたからきっと琉夏には聞こえてないだろう。
いよいよ美奈子にも本格的な睡魔がやってきて自分も眠りに就こうとした瞬間、
腰のあたりでムクリと何かが膨張する感触。
まさかと振り返るとニヤニヤ笑う琉夏とバチッと視線が合う。
ヤバイ、この展開は…と思った直後、
琉夏はシーツを豪快に剥ぎ取り空中に放り投げた。

「美奈子!もう一回!」
「ええええええええ!」


おしまい
そして振り出しに戻る。






あとがきと言う名の言い訳

小説と言えるのかどうか…
本格的に書いたのは初めてです。情景描写とかもよくわからんもんで
拙い文章ですが伝わっていると嬉しいです。
壊れるほど愛しても1/3も伝わらないですね、なんつって!


某琉夏チャットにお邪魔させていただいた時の雑談(猥談?)に
触発されている部分も多々あります。

何か色々サーセンしたー!

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