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『リリー!起きて!起きてったら!』
「んぅ…何…?どうしたの?エリー」
『どうしたのですって?今日はクリスマスよ!』
「あぁ…クリスマス…そうね、そうだったわ」
『リリー…セブからもプレゼント来てるよ!』
「本当…?あぁ、良かった」


昨日、またセブとリリーは喧嘩をした。
ジェームズとシリウスがセブにちょっかいをかけ
ペティグリューが喜んでいる所にリリーが居合わせたみたい。
私はアリアナ達と一緒にいたから知らないんだけど…
ジェームズ・シリウス・ペティグリューを一括した後に
セブとも揉めてしまった。(私達はそこからしか見てない。)
リリーはアリアナに「もうスネイプと話すの辞めたら?」と
言われて少し言い合いになってしまったからずっと凹んでる。
いつも優しく朗らかな双子が凹んでいるから私はとても心配…


『ねぇ、プレゼント見に行こう?リリー』
「…そうね。いつもお寝坊のエリーが起きているんだもの
 私も早く起きてプレゼント見に行かなきゃね…!」
『うん!ジェームズ達も大広間に向かってたし
 今なら邪魔者は誰もいないわよ!?』
「それは落ち着いて見れるわね」


実は少し前にジェームズ達を追い払ったのだ。
元々、ジェームズ達が悪いんだから仕方ない。
リーマスとシリウスが"リリーに会いたい"と
うるさいジェームズを引っ張って行ってくれた。


『ほら見て!セブからお揃いのシュシュよ!』
「わぁ、凄く可愛い…魔法で色が変わるのね?」
『私達の性格らしい、良い色のチョイスだと思わない?』
「そうね。私達、似ているところも多いけど違う所も多いもの」
『しかも見て!色の変わり方も同じだわ!
 裏にイニシャルが入ってるから間違える事もないし』
「……色々考えてくれたのかしら」
『きっとそうよ!セブのことだもん』
「そうね、そうよね!」


良かった、リリーも笑顔になった。
やっぱり可愛いリリーは笑顔じゃなくちゃね♪


「エリー、先に部屋に運びましょう。
 もうこんな時間だし、みんなが戻って来ちゃうわ」
『うん、分かった』


リリーと手分けして魔法でプレゼントを運ぶ。
今年は私は学校に居なかった分、リリーの方が
プレゼントは多いみたいだ。
リリーは友達作りが上手いから当然ね!


「エリー」
『ん?』
「ありがとう」
『ふふ、どういたしまして』
「2人共…まだご飯食べてないの?」
「プレゼント見てたわ」
「そっか…」
『あれ?アリアナは?』
「クディッチの友達とどこか行ったわ」
「じゃあ一人なの?」
「うん…」
『もう一度一緒にご飯行く?』
「……そうする!」
「行きましょう」


プレゼント達に名残惜しくさよならして
私達三人は大広間へ向かった。


「あぁ、ここにいましたか。探しましたよ」
『マクゴナガル先生。どうしたんですか?』
「朝食を食べたら校長室へ。いいですね?」
『???分かりました…』
「エリー、何かあったの?」
『それがさっぱり分からないわ…』
「早く食べましょう」
『うん……』


一体何の用だろう…?




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