「エリー!起きて、朝よ!」
『おはよう、リリー』
「あら、今日は早起きなのね」
『えぇ!早く大広間に行きましょう!』
「焦らないでエリー。髪をとかさないと」
『早く、早くっ!』


鏡の前のイスに座り、リリーに櫛で髪をといてもらう
リリーは本当に髪をとかすのが上手だ
毎朝リリーは綺麗に髪を整えてから部屋を出る
私は正直言ってめんどくさがってあまりしない
……これが女子力というものの差…なのだろうか
一卵性の双子なのにおかしなものだ


「はい、出来たわよ」
『ありがとう、リリー!』


リリーの手を引いて部屋を出る
二人して笑い合いながら大広間に向かう
きゃっきゃ、きゃっきゃと走る私達は
一年生に見えただろう(笑)
ただの日常。
でも私にとっては待ちに待ったかけがえのない一コマ


「でもエリー、せっかく戻って来れたけど
 当分は出られない授業もあるんでしょ?」
『そうよ。魔法薬学や変身術とか、
 実践する授業は出れないわ…私はやってないから』
「いつになったら出れるの?」
『みんなに追いついてからよ。
 それまでは先生とずっとマンツーマンでやるの』
「大変なのね。でもエリーなら
 変身術はすぐに追いつくわよね?得意だもの!」
『問題は魔法薬学なのよね…それから薬草学』
「大丈夫よ、私が教えるわ!最近はスラグホーン先生に
 才能があるっていつも褒められてるの!」
『凄いわリリー!それにベーコン美味しい!』
「エリー…あなたさっきから
 ベーコンしか食べてないじゃない!」
『らってぇ〜』
「エリー、サラダも食べないとだめだよ」
『リーマス!おはよう!』
「おはよう、エリー、リリー」
「おはよう、ルーピン」
「久しぶりに会ったけど、元気そうだね」
『もちろんよ、リーマス!リーマスは…
 調子が悪そうね…顔が青いわ…大丈夫?』
「大丈夫だよ。ご飯を食べる元気はあるんだ」
「ご飯を食べれるなら良かったわ
 本当に元気がないと食欲もないものね」
『そうね…さぁ!リーマスもベーコンを食べて!』
「…(苦笑い)」
「エリーはサラダも食べなさい!」
『はーい…』


そのあとリリーとリーマスによって
たくさんサラダを食べさせられたのは
言うまでもないだろう…



『うぅ、食べ過ぎたぁ…』
「あれからまだベーコンを食べるからよ」
『だって凄く美味しかったんだもの!』
「やぁ!リリー、エリー!おはよう!」
「ふあぁ…ベーコンか…」
『おはよう〜。ベーコン凄く美味しかったよ』
「早く行くことね、ポッター。
 エリーがベーコン食べまくってたから
 無くなってるかもしれないわよ」
『ちょっとリリー!そんなに食べてないわよ!』
「あら、そうだったかしら?」
「行くぞ、ジェームズ」
「えっ?もう?僕はもう少しリリーと…」
「ベーコンが俺を呼んでる」
「ちょっ、シリウス!?
 引きずるのはやめてくれないか!?」


リリー!!!と叫びながら消えてくジェームズ
クスクスと笑ってから授業に行くための準備をした





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