私とリリーは大きな荷物を持って
9と3/4番線を目指して歩いていた。
後ろには大好きな両親。
ペチュニアは来てくれなかった…


「ワクワクするわ!セブはもういるかしら?」
『いるんじゃないかな?それにしてもセブ
 どうして9と3/4番線の入り口まで
 知っているのかしら?びっくりだわ』
「セブは本当に物知りよ!
 魔法界のことをたくさん教えてもらったもの!」
『私も、もっと早くセブと仲良くなるべきだったわ』
「ふふ、そうね」


この会話を遠くから見ている人がいるなんて思いもせず、
二人は笑いあってホームに入る入り口へと吸い込まれていった


『「わお!!!」』
「凄く大きいわ!!素敵ね!」
『かっこいいわ!!素敵ね!』
「早くセブのいるコンパートメントを
 探しましょう、人が増えると大変だわ」
『荷物は私が置いておくから先に行ってリリー』
「いいの?エリー」
『大丈夫よ、後で追いつくから』
「わかったわ。頼むわね」


さてと、二人分の荷物を片付けますか!
私はリリーと自分の分の荷物を押していった
車掌さん、なのかな?が荷物を受け取り
特急の中に入れてくれた。とても楽しちゃった(笑)

リリーはどこかしら?
キョロキョロとコンパートメントをひとつずつ
探しながら進んで行く内に心がザワザワしてきた。
……リリーに何かあったのかな…?
とても不安な気持ちになった。急がなきゃ…

ふとリリーの怒った声が聞こえてきた。
少し先にあるコンパートメントからだ。


いた!リリーとセブと…誰あの二人。


「なんて失礼な人たちなの!?」
「リリー、放っておけ」
「いいえ、セブルス。そういう訳にはいかないわ」


ガラッとコンパートメントの扉を開ければ
自然と注目が私に集まる


『リリー、何を怒っているの?』
「エリー!聞いてちょうだい!
 この人達がセブに失礼なことを言うのよ!」
「わお!君たちって双子なの!?」
『そうだけど…。誰?』
「僕はジェームズ・ポッター!こいつはシリウス
 リリーもエリーだっけ?二人とも最高に可愛いんだね!」
「気安く名前で呼ばないでちょうだい!」
「………声までそっくりだな」


何、このカオスな展開
私が荷物を運んでコンパートメントを
トロトロ探している間に何があったの…?


『あー……とりあえず、よろしく?』
「よろしくしなくていいわエリー!」
「酷いなぁ、はははっ!」


えっと…このカオスなメンバーで
ホグワーツまで行くの?
ちょっとそれはキツイかなぁ、なんて…
だってリリーは激怒しちゃってるし、
セブも怒りを耐えながらだんまり。
シリウス?って人はめんどくさそうにしてる。
でもそんな顔もイケメンなんだから、きっと
笑えばさぞかしカッコ良く、モテるんだろう。
ジェームズはうるさい、とにかくうるさい。
それになんというか…傲慢?
リリーが嫌いそうなタイプだな〜。


「とにかく出て行ってちょうだい!」
「えぇ!?」
「行くぞ、ジェームズ」
「嫌だよ、シリウス」
「そんなこと言っても仕方ないだろ?」
「私はあなたが嫌いよ、出て行って」
「とりあえず、今日の所は退散するよ。
 またホグワーツでね?可愛い双子さん」
「せいせいするわ!!」
『さよーならー』


そこからはリリーの怒りを収めるので
余計な体力を使ってしまって疲れた…
リリーは一回怒ると怖いのよ?
本当に大変なんだから、勘弁して欲しい。

でも私もやっぱり良い印象は持たなかった。
セブルスのことバカにするなんて許せないわ


『私達はずっと一緒よ、セブ』
「そうよ!セブ!あんな人達のことなんて
 気にしちゃだめよ?ほんと嫌なやつ!!」
「あぁ、ありがとう、エリー、リリー」


それからはワイワイとリリーの持ってきた
お菓子を食べながらホグワーツまで行った





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