私が聖マンゴに来て半年。
リリー達は4年生になってる頃だろう…
私は相変わらず入院させられてる。
理由は二つ。
フラッシュバックが頻繁に起きるから
そして死喰人達が今だに私を探しているから

学校が休みの間、みんな会いに来てくれた
友達も先生方も、たくさんの人が。

でもシリウスだけは…来てくれなかった。
分かってる。シリウスにとって私はただの友達
それにシリウスはブラック家
闇に仕える一族…だもんね…
来た方が危険なのも理解してるわ
でも少し寂しかったのも本当。


『はぁ…』
「どうしたの?エリー。ため息なんて…」
『ママ…リリーはもう4年生になって
学校に行ってるのかと思ったら寂しくなったの』
「エリー…そのためにも早く元気になって?」
『私は元気よ、ママ!!私も早く学校に行きたい…』
「エリー…分かってるでしょう?」
『ママ!でも私っ!』
「我儘言わないで!エリーっ!お願いよ…」
『…ママ……』

コンコン

「はい?」
「失礼します。ダンブルドア校長がお越しです」
「こんにちは、エリー。体調はどうかな?」
『ダンブルドア先生!私はもう元気です!』
「うむ、いいことじゃ。」
「ダンブルドア先生、エリーを説得して下さい」
「マダム、子供の成長を見守るのも
大切だとは思いませんかのぅ?」
「でもっ!以前に比べても闇の勢力は
増していると言うじゃないですか!
娘は、エリーは一度攫われているんです!
そんな危険なこと…っ!私は、私には…」
「エリーはどう思っているのか教えてくれるかの?」
『ホグワーツにいる方が安全よ、ママ。
だって結界も強いし、ダンブルドア先生が
いらっしゃるもの!約束するわ。
ホグズミードにも行かない。ずっと学校にいる。
だからママお願い…学校に行かせて…?
まだまだたくさん学びたいのよ…
大切な人達を守るためにも、力は必要だわ…』
「エリー…」
「闇祓いの人達も一緒にホグワーツに来て下さる。」
「えぇ、学校にいる間の安全は保証しましょう」
「もちろん学校外も申請を出して頂ければお守りします」
「しかし、ある程度は自分で身を守る術を持たなければ」
「我々だけでは守りきれない時もあるでしょう」
「分かりました…でもエリー、条件があるわ」
『なぁに?ママ…?』
「学校に戻るのはフラッシュバックが治ってから。
ホグズミードに行ったり、危険な所に行くのも禁止。
闇の勢力側の人達と接触するのも禁止。
いいわね…?少しでも危険な目にあえば
即刻、帰って来てもらいます。」
『うんっ!ありがとう!ママ!』


嬉しさのあまりママに抱きつく
ママも困り顔で抱きしめてくれた


学校に戻りたい理由はママに言ったのもある。
でもそれだけじゃないの…
リリーとセブ。二人が喧嘩する夢を見る。
見る度に二人の距離が空いてる気がして怖い…
セブはきっとリリーを愛してると思うの。
でもリリーは…闇の勢力を嫌ってるし…
もちろん私も嫌いよ?
でもセブは特別だもの…

早く学校に戻って、安心したいわ。


そしてここからまた、長い病院生活は続いた




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