次の日、何やら周りが騒がして目が覚めた


「エリーが起きたぞ」
「スネイプがうるさいからだ」
「貴様だろ、ブラック」
「大丈夫かい?エリー」
「ポッター!どいてっ!エリー!
 気分はどう?大丈夫?私が分かる?」
『リリー……ちょっとみんなうるさい…』
「ちょっと黙って!!
 静かになったわよ、エリー」


リリー様最強説が私の中で確定した瞬間だった


「どう?」
『大丈夫…気分は良くないけど』
「でも昨日より顔色がいい」
「本当ね、良かったわ…」
『リーマスがチョコレートくれたの』
「ありがとう、ルーピン」
「どういたしまして」


なんだ、リーマスも起きてたんだ


「おはよう、エリー」
『おはよう、リーマス』
「さぁさぁ!起きたらそこの薬を飲んで」
「私が飲ませます、マダム」
「もうすぐ校長先生が来られますからね」
『ダンブルドア先生が…』
「おい、スネイプ邪魔だ」
「うるさいぞ、ブラック」
「スネイプは早く大広間に行けよ」
「貴様が行け、ポッター」
「うるさくするなら出て行きなさい!」
「朝から元気じゃのぅ…」


ダンブルドア先生だ…
すぐ後ろにはマクゴナガル先生もいる
それから…アヴィ先輩も。


「マダム、少し時間を頂けるかの?」
「少しですよ、校長。それからお静かに」
「分かっておるよ」


ダンブルドア先生が近づいて来る


「気分はどうかな?」
『良くはないです…』
「そうか…話す元気はあるかのぉ?」
『はい、それくらいなら出来ます』


それから私は屋敷であったことを話した
拷問のことも、ヴォルデモートが何を望み
私を連れ去ったのかも……


「ふむ…由々しき事態じゃの…」
「対策を練らねばなりませんよ、アルバス
 また生徒が連れ去られては…私は…」
「分かっておるよ、ミネルバ。早急に対応をたてよう。
 さて、エリー。君はアヴィ・カルロッタと
 話がしたいと言うておったそうじゃな?」
『はい…』
「わしとミネルバは外そう。他の者は…?」
『私はいてもらっても構いません』
「アヴィ、君は?」
「僕も………構いません」
「それではわしらだけ外そう。きちんと話し合うのじゃ」


ダンブルドア先生はウインクして去って行った
肝心なこと…聞けなかった。
ダンブルドア先生が助けにきてくれなかった理由を…

でも今からとても大切な話だ
アヴィ先輩がなぜ泣きながら謝っていたのか。
なぜカルロッタ家の屋敷に閉じ込められていたのか。
全てを教えて貰わなければ…





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