どれくらい時間がたっだろう…
あれから毎日、毎日辛い思いをしている。
身体中が痛い。寒い。どうして私が…

水は飲んでいる
(永遠に水を飲ませられる拷問の元)
でも食事はほとんど取ってない

日に日に弱ってきているのが分かる。
腕もこんなに細くなってしまった…


誰も助けに来ない
あと何日我慢すればいい?
もう助けは来ないんだろうか…
こんなに辛くて苦しいなら、
もういっそのこと言ってしまいたい。
そうすれば楽になれるのに…

今の私の心の支えはリリーから
送られてくる暖かい"心"だけ…



「まだ話す気にならんのか、貴様は」
『話したくても話すことがないもの』
「……やれ」
「クルーシオ」
『ああぁ!』


また始まる、地獄の時間



そして今日も一日が終わり、夜がやって来る


だが、今日はいつもと違う夜だった。


「エリー、エリー」
『アヴィ先輩…』
「本当にごめんよ。まさか君がこんな目に…
 悪気はなかったんだ…本当に…すまない」
『どうしてここに…』
「助けに来た。ポッターとブラックもいる」
『たす、け…?』
「今、君の杖を死喰人から奪っている所だ
 さぁ手を出して。錠をはずさないと…」


夢のようだった
アヴィ先輩が腕の錠を取ってくれている。
やつれてしまった腕を見て泣く先輩。
なんで、泣くの…?

するとパタパタと走る音がふたつ
……ポッターとシリウスだ


「無事かい?エリー」
「助けに来るのが遅れて悪い」
「こんなにやつれて…」
「話は後だ。すぐ逃げないとまずい」
「立てるかい?」
『立てる、けど…』
「僕が連れて行こう」


アヴィ先輩がお姫様だっこをしてくれる
そして静かにこっそりと屋敷を抜け出した

そうか、ここはアヴィ先輩の家なんだ。
あのツリーはパーティで見たツリーだ






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