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『今日でまたしばらくホグワーツともお別れね』
「そうね、またエリーは良い成績だったわね
 三ヶ月のブランクがあるとは思えないわ」
『魔法薬学と薬草学は私も最悪だったけどね』


そう、暗記系の科目と大好きな変身術、呪文学、
闇の魔術に対する防衛術は成績も良かった。
でも元から苦手な魔法薬学と薬草学は最悪
天文学も去年に比べると
それほど良い成績は収めれなかった…
三ヶ月は大きいんだなぁと改めて感じた


「エバンズ双子、またね」
『「また新学期にね」』


ルームメイトと別れを告げ特急に向かう
今回もセブと同じコンパートメントに乗る約束をしている
セブを見つけたけど、ルシウス・マルフォイ先輩と
話しているようだったから少し遠い所で待っていた
……なかなか話が終わらない
リリーは痺れを切らして先に座ってましょう
と私の手を引っ張って入ってしまった

コンパートメントに入ると案の定
ポッターと愉快な仲間たちがやってきた


「ここはセブが座るのよ。満員だから出ていって」
「スニベルスが座る必要はないさ、リリー!
 あいつはスリザリンなんだぞ」
「だから何?私達は寮に入る前からの友達なのよ」
『そうよ、寮で友達を決めるなんておかしいわ!』
「寮だけじゃないだろ」
「そうだよ!スニベルスは陰険で根暗な奴だし」
「そんなことないわよ」
『セブは優しいのよ?ただ、少し…不器用なだけよ』
「でも怪しい奴らといるようだし」
「きっと離れさせてみせるわ」
「スニベルスにリリーは似合わないよ!」
「余計なお世話だ、ポッター」
『「セブ!」』
「待たせてすまない、リリー、エリー」
「大丈夫よ、先に座ってたから」
『ポッター、セブに席を譲ってよ』
「なんで僕が!?先にいたのに!」
「元からそこはセブの席と決まっているのよ」


ポッター、セブ、リリーが言い合っているのを見ていると
じーっと視線を感じた。シリウスだ。


『何…?』
「いや…別に…」


変なの…
その時、ガラっと扉が開いた


「ジェームズ、シリウス」
「やぁ、リーマス」
「戻って来ないから迎えに来たんだよ」
「早く連れて行って、ルーピン」
「あぁ、悪いな。行くぞ。ジェームズ」
「えぇ!?本気かい?」
「本気だ」
「ほら、行くよ〜」


ポッターとシリウスがリーマスに連れ去られてから
三人でたくさん話していたけど、眠くなって
途中で寝てしまったみたいだ…
起きたらセブはもういなくて、リリーは
起きた私を見ると少し悲しそうに笑った


『どうしたの…?セブは?』
「目を擦っちゃだめよ、エリー。
 セブはお母様が迎えに来てるからって行ったわ
 私達も出ましょう、パパとママが待ってる」
『ふわぁ…ん、』


リリーに手を引かれて歩き出す
特急を降りるとすぐに両親を見つけた
ペチュニアは友達と旅行に行っていていないそうだ
……残念。3日も会えないなんて。


久しぶりのママの手料理はとても美味しくて
ついつい食べすぎてしまった…
ホグワーツの料理も美味しくて好きだけど
やっぱりママの手料理が一度美味しいわ!

成績を両親に見せると褒めてくれた。
リリーも褒めてもらっていた。

今日から楽しい楽しい夏休みだ!





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