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そして今日はとうとう成績発表の日
今日の結果次第でリリーの運命が決まる
当然二人とも早起きをして待つ


『リリー…きっと大丈夫よね…?』
「当たり前よ、エリー。あんなに勉強したんだもの
 絶対に大丈夫よ…ポッターに負けるはずなんて…」


リリーは手をぎゅっと握る
その上から自分の手を重ねてぎゅっと握る
二人で顔を見合わせ、談話室を出た

きっと談話室の外にはポッターが待ち構えてる…
そう思ってたのに、彼はまだ起きていないようだ…



「良かった、朝から絡まれなくて。行きましょ」
『うん、お腹減ったよ』
「先にご飯を食べる?」
『どっちでもいいよ。私は…』
「そうね…先に食べましょうか」


大広間の前に行くと成績表はまだ貼られてないようだった
少しホッとして、ご飯を食べようとする
まだ早い時間なのに今日は人がいつもより多い
やっぱりみんな成績を早く見たいのかしら?
ご飯を食べ始めて、15分
ふと扉の方を見るとセブが入ってきた
手を振ると珍しくこちらに歩み寄るセブ


「体調はどうだ?エリー」
『凄くいいよ、あれからよく眠れてるし。セブは?』
「僕はいつも大丈夫だ。リリーもエリーも
 体調には良く気を付けて…あぁ、そういえば
 成績表がもう張り出されていたな。見たのか?」
「なんですって!?」
「え。だから全ての成績表が張り出されてる」
「こうしてる場合じゃないわ!見に行かなきゃ!」
「どうしてそんなに急いでるんだ?」
「ポッターと勝負したのよ!」
『負けたらリリー、一日デートの約束したのよ』
「一日…デートだと……?」
「だから絶対負ける訳にはいかないのよ!」
「やぁ!愛しのリリー!今日も綺麗だね!」
「うるさいのよ!どいて!」


リリーはポッターは突き飛ばして成績表の元へ向かう
セブは今にもポッターを呪い殺しそうな目で
睨みつけていて正直、怖かった…(笑)


『セブも行こう』


セブの手を引いて成績表を見に行く


「そんな…まさか…」
「リリー、大丈夫か…?」
『なんてこと…?』


リリーが膝をついて成績表を見上げていた
薬草学、一位、セブルス・スネイプ
二位、ジェームズ・ポッター



十位、リリー・エバンズ

魔法薬学一位、セブルス・スネイプ



三十五位、リリー・エバンズ


『リリー…』
「リリー、デート楽しみだね」
「ポッター。貴様ごときがリリーと
 デート出来ると本当にお思いですかな?」
「当たり前だろ?約束は約束だよ。ね?リリー」
「……………」
『リリー…』
「分かってるわ、約束は約束ね」
『「リリー!?」』
「ただし、学校の中だけよ。」
「もちろんだよ!二人でデートだなんて嬉しいな」


まさか本当にリリーとポッターが
本当にデートするはめになるなんて…





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