15

『リリー、おはよう〜…』


眠い目を擦りながらリリーの側に行く
リリーは机の上で眠っているようだ
…そこまで勉強するなんて、よっぽど負けたくないのね
じゃあ、あんな賭け事しなければいいのに…
リリーをゆさゆさゆする


『リリぃ、起きてよ…』
「ん、あと五分…」


ふふ、いつもなら私が駄々をこねるのに
でもリリー、あと五分も寝てる時間はないわ


『リリー、ポッターが部屋の中にいるわ』
「なんですって!?」
『おはよう(にこり)』
「あぁ、エリー、その起こし方はやめてって
 何回も言ってるでしょう?心臓に…って今何時?」
『もう授業開始30分前よ』
「………嘘でしょ?」
『本当。だってリリー起こしてくれないから』
「エリー!早く用意しなさい!」
『はーい…』


談話室に降りて行くとそこにはポッター
一人でいる所を見るとリリーを待っていたのだろうか?


「やぁ、リリーにエリー、おはよう」
「あなたにかまってる時間はないわ、ポッター」
「相当遅くまで勉強していたみたいだね?
 せっかくの白い肌が荒れているみたいだ」
『キザ…』
「エリーの方はちゃんと寝たみたいだ」
「うるさいわね、ポッター。」


寝不足でご機嫌ななめのリリーは無視して先を行く
後ろからポッターは叫んでいた
約束は守ってね、リリー。と…



そして試験終了


『どうだったの?リリー』
「まぁまぁね…期待していた程出来なかったわ…」
『そう…あまり気を落とさないでね?』
「そうね、そうするわ」
「やぁ!リリー!出来はどうだい?
 僕?僕は完璧さ!リリーとのデート楽しみにしてるよ!」
「うるさいのよ、ポッター!!」


リリーは完全にイラついてる
寝不足と、あまりテストの出来が良くなかったこと。
そしてポッターの出来が良かったこと。
あぁ、こんな日のリリーは怖いのよね


「行くわよ、エリー。まだテストは残ってるわ」
『あー、リリー。少し先に行っててくれない?』
「……なぜ?」
『忘れ物をしたの、すぐ行くわ』
「分かったわ、早くしてね」
『うん』


リリーを見送り、ポッターに向き直る


「なんだい?エリー。は!もしかして
 エリーも僕とデートしたいのかい?
 でも僕にはリリーがいるから、エリーだとはいえ」
『黙って、ポッター。今日のリリーは機嫌が悪いの
 お願いだから、リリーの気を逆撫でないでちょうだい
 これ以上リリーに嫌われたくはないでしょう?』
「可愛い妹君の言うことなら聞こう」
『誰が可愛い妹君なのよ!』


じゃあ忠告はしたからね!?
そう言うとリリーを追いかけていった


その後の魔法薬学のテストでは私まで
イラついてしまってあまり上手くいかなかった





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