「エリー!良かった、戻って来たのね」
『リリー…待ってくれてたの?』
「当然じゃない。大丈夫だった?ご飯は食べたの?」
『食べたよ、大丈夫…』
「ダンブルドア先生はなんておっしゃったの?
 あぁ、夢の内容も教えてくれるわよね?」
『リリー…後で話すよ。周りに聞かれたくない』
「分かったわ…授業は出れる?」
『うん、出る』
「そう、じゃあ行きましょう」


にっこりと私の手を握ってくれるリリー
私の不安な心は伝わってるはずなのに…
どこまでも優しいリリー。
リリーは正義感あふれる強い人
私は…友達のためなら…正義を捨てても良い
そんな悪い考えを持つんだもの…
リリーとは違う…


「そんなことないわ」
『リリー…?』
「エリーも素敵な人よ」
『ありがとう、リリー』


やっぱりリリーはどこまでも優しい




その日はポッターも近付いて来なかった
セブにもちょっかいを出す様子はなかったし
やっぱり朝のこと…気にしてるのかな…?
晩ご飯食べたら謝ろう…


『ポッター』
「…どうかしたかい?」
『朝はごめんなさい。言いすぎたわ』
「気にしてないよ、エリー」
『セブにちょっかいを出して欲しくないのは本当』
「分かってるさ。君達の大事な友達だからだろう?
 僕には到底、理解出来ないけど」
『ふふ、それでも私達にとっては大事な幼馴染なのよ』
「(肩をすくめ)」
『…ありがとう、ポッター』


そう言ってからリリーの元へ戻った


「おかえり、エリー」
『ただいま、リリー』


ふふふ、と笑い合う
これからもこんな幸せな日々が続けばいいのに…
私とリリーはマグル生まれだから油断は出来ない

例のあの人なんて…消えちゃえばいいのにな…






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